2014-09-24 ぼくらは都市を愛していた/神林 長平 書籍 虚実の境界線を扱ったり、ハードボイルド探偵SF調もあったりで、神林ワールドの集大成的な作品ながら、援交とか意外なキーワードまで登場してきて気合いが入っていた。しかも世界が虚構だから、それを打破する、ぶっ壊すという安易なところへは落とし込まず、だからこそかけがえがないのかもという逆転の思考へ持っていく感覚にSFマインドを感じた。神林長平の、まだまだ現役なんだよ!という意思表示のようでもあった。