星界の戦旗V: 宿命の調べ (ハヤカワ文庫JA)/森岡 浩之
この物語世界に登場する膨大な固有名詞や専門用語を、好きな人はいちいち記憶したりメモしたりして読んでいるかも知れないが、個人的にはほぼ感覚だけで読んでいる。しかしその日常用語とはかけ離れた言葉で埋めつくされたムードが、独特の世界を作り、今時宇宙戦争なんてものを素直に読ませてくれる。なので暫くぶりの今作も細かいとこを忘れていてもそれほど困ることもなく読めたのだが、しかし玉砕シーンはちょっと気色悪かった。アーヴが皇室を下敷きにしているのは分かるけど、ちょっとな…という感じはしてしまった。