エリジウム
この映画で描かれる物語が終わったあとに立ち上がるであろう問題こそSFとして扱うべきテーマだったんじゃないかという意味では『第9地区』から後退してる部分も感じたが、しかしその『第9地区』のヨハネスブルクから繋がるロスの乾いた未来世界は生活感も含めて独特。この手の物語としては(ネタバレになるので書けないけど)素直に感動出来る切迫感。再びのバトルスーツも嬉しく(シャールトコプリーも前作に続いて!)、ディスプレイ照り返しとか無いのは物足りないが肉体との融合度が鉄男感で良かった。しかしエリジウムが地上世界に比べて生活感がない(人口20人位にしか見えん)のは象徴なので別にいいかもだが、でかい話をミクロな話だけで語る構造には無理があった。なので手放しで最高とは言えないが、充分楽しめて個人的には好きだった。