ウィル・フェレルが徹頭徹尾バカキャラなので、ひたすら顔芸を堪能出来るというだけで最高だったが、他のキャラクターも終盤まで全く共感出来ない酷さで常軌を逸した選挙戦を楽しめる。しかもそれが全くリアリティがない訳でもないギリギリの線でやっているから余計笑えるんだが、米国人の愚かしさを徹底的にギャグにしながら大勢の米国人自身が笑っている(と思う)状況にはアメリカの懐の深さも感じたりした。最後はわりと真面目に感動させて着地するし。
とはいえ終盤までの、一体どう着地させるんだという、どちらにも肩入れしようのない破壊的な選挙戦とキャラクターで笑わせてくれるのが一番の楽しみどころで、先に述べたウィル・フェレルの顔芸以外でも、滅茶苦茶な選挙戦を加速させる役回りの選挙参謀(ディラン・マクダーモット)が、とんでもないことを候補者にけしかけつつもプロフェッショナルの美学を匂わせる絶妙のキャラだったり、ウィル・フェレルの奥さん(キャサリン・ラ・ナサ)が見事なマンガキャラだったり、存分に楽しんだ。
それにしても、『俺たち〜』って勝手に日本でつけてるシリーズタイトルなんだろうけど、実際どれも基本的に同じ話っていうのが凄いよな。
ウィル・フェレルの顔↓