乗っ取られた人間(?)たちのキャラクターの面白さなど原作に依るところも大きいとは思うが(原作は未読)、三丁目とかドラ泣きみたいな押し付けがましい泣きの演出は控え目で、情感に訴える場面もちゃんとその後のゴア描写でバランスが保たれて胸焼けしないのが良かったし、二部作の一作目ながら単体としても成立する構成をとっていたのも好感が持てた。
ただ、全体として見せ場に特化して、テーマを掘り下げることなくひたすら粗筋を消化しているので、作中で人間存在の考察的なことを語りつつも終わってみると何も残らず、楽しいテレビドラマを見た感じではあるのだが、こちらもそこまで望んでいないから別にいいか。あと今作でも橋本愛は素晴らしかった。もっと出番が欲しかった。なんなら主役でも良かった。