yudutarouログ

Twitter(ID:yudutarou)で観た映画を確認しようとしたら非常に面倒だったので、メモになるつぶやき(主に映画とか音楽)を移植。なので2014年まで時系列バラバラ。

抱きしめたい 真実の物語

    事故で身体と記憶に障害を持った女性、つかさ(北川景子)と、タクシー運転手の雅己(錦戸亮)の出会いと死別までの物語。

    予告で感じた難病物みたいな方向性は皆無。最近の恋愛映画の岩井俊二劣化版みたいなソフトな映像を予測していたら、冒頭からドキュメンタリーフィルムのような生々しい映像で意表を突かれる。すでに世を去ったつかさの存在を、雅己の思い出語り、母親のホームビデオ、(恐らく)つかさ自身の日記、などによって描いていくという体裁が、ドキュメンタリー的な映像タッチと上手くマッチしていた。
   
    さらに記録と記憶の集積によって他者を立体的に知り、理解を深めていくという構造が、映画そのものを同時に語るようにもなっていて、徹底的にベタな演出を排しながらも、その記録と記憶のかけがえのなさが際立ち感動的。

    北川景子も単にお飾りの美人としてでなく、意志の強さが滲みでてくるような演技で魅力的だった。

     塩田明彦がどんなに知的でも、前回『どろろ』撮った人だもんなー、と思って観たから、余計に面白いと思ったかも知れない。


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