面白かった。ロン・ハワードの映画で初めて面白いと思った気がする。面白さの肝は迫力のF1バトル、これに尽きる。CGと実写(実車)を絶妙に組み合わせ、所々フェティッシュにマシーンのディテールを描写してスピードレースの醍醐味を体験させてくれた。昔ラジコンカタログで見て憧れた珍車、6輪タイレルが映画で観られたのも感激だった。
物語は至ってシンプルだが、F1バトルが主人公なのでちょうどいい。だからこそ相反する2人の天才の対決も際立っていた。そして全体の泥臭いムードをハンス・ジマーのハードロックギターが盛り上げる。
ストーリーで一番楽しかったのは中盤、どん底状態のハントが女遊びを復活させるのと、F1マシンのビストン運動がオーバーラップしてF1ドライバーとして再生するところ。ベタなメタファーでおかしくもあるのだが、しかしここもシンプルだからこそ盛り上がるものがあった。
あと、モータースポーツは殆ど金が全てという冷酷な事実もちゃんと盛り込みつつ、それでも熱いハートの大切さを描けていたのも良かった。
最終戦の日本GPは、盛り上がったんだか何だかよく分からんところもあるが、これは実話ベースなので仕方ないね。