地方都市で飼われていた子猫のルドルフ(井上真央)は誤って長距離トラックの中に迷い込み東京へたどり着いてしまう。ルドルフはそこで偶然出会ったボス猫のイッパイアッテナ(鈴木亮平)から野良猫として生きる術と人間の文字の読み書きを教えてもらいながら新しい生活を送り始めるが、故郷への思いが消えることはなかった。そして幾つかの季節が過ぎ、ルドルフはいよいよ故郷へ帰るための計画を実行に移すのだが…。監督湯山邦彦、榊原幹典、原作斉藤洋、脚本加藤陽一、アニメーションプロデューサー小林雅士。
娘が教材か何かで物語の触りの部分だけ読んでいたので続きを知りたい、という理由で珍しく映画を観たがったので鑑賞。
とにかく慣れるまでいかにもポリゴンな動きが気持ち悪かった。これは独特のカメラの動きや映像の質感が違和感を感じさせているのだと思うけど、こういう感覚を感じさせない最近のディズニーやピクサーの作品というのは凄いんだな、と改めて感じたりした。とは言えそれも慣れてしまえば大丈夫になったし、リアルに再現された地方都市の風景をマンガチックなネコちゃんが動き回る映像はちょっとシュールで、独特の味わいと思えなくもなかった。
しかし読み書き出来る猫という設定は、文字を知ることによって世界が拡がるイメージを子供たちに見せるということでは良かったと思ったが、物語としてはほとんどそれが活かされておらず、取って付けた感が大きかった。文字を理解している猫という天地がひっくり返るほどの奇跡が高速道の標識が読めて便利だ、というぐらいに矮小化されていて、何だかな〜と思ったけれど、上映後、娘にどうだったか訊いてみると面白かったと言っていたし、園児の弟もグズらずに鑑賞したので問題なかです。
映画『ルドルフとイッパイアッテナ』予告編 - YouTube