史上最初のミュータント、アポカリプス(オスカー・アイザック)がエジプトで数千年の眠りから目を覚まし、その強大な力で現代文明の破壊を目論む。身を隠して普通人としての生活を送っていたマグニートー(マイケル・ファズベンダー)も、人間たちに再びその生活を奪われてアポカリプスに合流してしまう。アポカリプスの暴挙を止めて旧知のマグニートーを翻意させるため、ミュータントの為の学園を運営するプロフェッサーX(ジェームス・マカヴォイ)や身を潜めていたミスティーク(ジェニファー・ローレンス)らは結束して立ち上がるが…。監督ブライアン・シンガー、脚本サイモン・キンバーグ、撮影ニュートン・トーマス・サイジェル、音楽ジョン・オットマン。
一応ウルヴァリンの新作以外は全部観てきているのだが、もはやどのキャラがどっちのシリーズでどんな役回りだったのサッパリ分からんくなっていて、整合しているのかいないのか、いないような気もするが初期三部作とは時間軸が違うのでやっぱり合っているのかなどと混乱した。しかしパラレルワールドであることがデフォルトになっているというのは実は正しくアメコミ的な映画なのかも知れないし、もはや誰がどんなキャラクターで活躍してくれるのかを観るだけでも充分満足な馴染み具合なので、今作も楽しく鑑賞した。
そのキャラクターの中で一番心躍ったのは久々に登場のジーンで、「ゲーム・オブ・スローンズ」のサンサ姫をやってるソフィー・ターナーがジーンのどこか情緒不安定な雰囲気にぴったりと合っていて良かった。パトリック・スチュワートの後継を充分任せられる安定感のジェームズ・マカヴォイのプロフェッサーX、鉄兜を被って真剣な演技をしている姿が心配になるマイケル・ファズベンダーのマグニートーらレギュラー陣も旧シリーズのメンバーが出て来ずとも物足りなさを感じさせないキャラ立ちで満腹。
とは言え映画としてはかなり単調な出来。前作でのキャラクター総登場、作り込んだ舞台、スパイ映画的要素まで投入した力の入れ様と比べたら、話はボスキャラ退治に一直線で、マグニートーがまた悪さしたりするのもマンネリ展開、見せ場のクイックシルバーも前作の拡張版だったりで「3作目は大体駄作だ」と劇中で言わせてX-MEN3をチクリと刺しているのがそのまま今作に返って来てるような気がしないでもない。しかしその程度のマイナスは既にこのシリーズに愛着湧いちゃっているので目をつむれるし、なんだかんだでウルヴァリン出てくると嬉しかったよ…。
「X-MEN:アポカリプス」予告編 日本語字幕 - YouTube
前作、前々作の感想↓
しかしこの頃はストーリー書いてなかったから読み返しても殆ど内容思い出せんかった…