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yudutarouログ

Twitter(ID:yudutarou)で観た映画を確認しようとしたら非常に面倒だったので、メモになるつぶやき(主に映画とか音楽)を移植。なので2014年まで時系列バラバラ。

猫の恩返し (2002・日)

    車に轢かれそうになった猫を助けた女子高生のハル(池脇千鶴)は、その猫が言葉を話す不思議な猫たちの国の王子(山田孝之)だったことから、その「猫の国」の国王(丹波哲郎)からありがた迷惑な恩返しを受けることになる。困惑しつつも猫のお礼を受けていたハルだったが、遂に猫の国へ招待されて王子の妃にされることになってしまう。そんな時、不思議な助言に従って「猫の事務所」を訪れたハルは猫の男爵バロン(袴田吉彦)と大猫のムタ(渡辺哲)に出会う。彼らはハルへの手助けを申し出てて、ハルは彼らとともに猫の国へ乗り込むことになるのだが…。。監督:森田宏幸、原作:柊あおい、脚本:吉田玲子、キャラクターデザイン:森川聡子、作画監督:井上鋭、美術監督:田中直哉、音楽:野見祐二、アニメーション制作:スタジオジブリ

 

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    びっくりするぐらい何のひねりも無い物語で、現実と異界(猫の国、猫の事務所)との境界も雑過ぎるし、有名俳優を充てた声優(特に男優陣)の聴き取りにくさも辛かった。少女の成長譚みたいなところに着地させたい雰囲気を出してはいるけど全然納得いかないのも凄い。せっかくの「耳をすませば」のスピンオフなのに。

 

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   まず作品に登場する「猫の国」が、なぜか絶対王政ファシスト政権になっていて、どちらかと言えば犬的指向が色濃く、猫の生態や特性が全く反映されていないのが謎だった。わざわざ「猫の国」の外側にはぐれ猫や猫もどき(バロン)を配置しているのだから「猫の国」に「猫らしさ」を取り戻す話とかにすれば良かったのに、そこらへんには全く触れてこない。これでは何で猫たちの物語にしたのか分からず、世界設定へのこだわりが見えなかった。

 

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    あと物語の核に主人公の成長譚みたいなものがあるのだが、人(猫)助けをした為に迷惑を被り、猫なんか助けなきゃ良かったという感情を抱いた主人公が、助けた猫に助けられることで「やっぱり助けて良かった」「人(猫)助けは大切だ」と思い直すという流れになっているのは、「善意は見返りがあるから大切」みたいなおかしなメッセージになってしまっていてどうかと思った。さらに憧れるだけで声もかけられなかった同級生の男の子に対する感情も、猫の国での冒険を経て猫人形バロンに惚れたというのもあって現実に戻ってきたらどうでもよくなっているのだが、それだとファンタジーで満足したから現実の男はもういいです、みたいなことになっていて、現実に立ち向かわなくていいの?という気になった。気持ちは分かるけど。

 

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   なので全体としては、癖のある絵柄は好きだったし、作画もちゃんと劇場版のクオリティだったけど、脚本や演出がどうこうというより、大元のプロットに問題があるような気がする作品だった。

 

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The Cat Returns Trailer / 猫の恩返し 予告編 - YouTube

 

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