はるか昔より抗争を続けるヴァンパイア族とライカン(狼男)族だったが、一族の統率を成し遂げたライカンの新リーダー、マリウスの登場によりヴァンパイア族は劣勢に立たされていた。そんな中、長老殺しの罪で双方の一族から追われていたヴァンパイアの戦士セリーン(ケイト・ベッキンセール)を野心家のヴァンパイア、セミラ(ララ・パルヴァー)が一族の元へと呼び戻す。セリーンの戦闘能力を活かして兵士の養成を行わせることを目的とした恩赦であったが、セミラの真の目的はセリーンの持つ特別な血にあった…。監督:アナ・フォースター、脚本:コリー・グッドマン、製作:レン・ワイズマン。
正直まだやりますか、という感じもありつつ、すでにこれまでのストーリーがかなりボンヤリになっていたので冒頭の粗筋紹介は非常に助かった。それだけに今回あっさりセリーンが許されてヴァンパイア族に戻ってくる件は今までのセリーンの流転は何だったんだよという気分になってしまったが。
で、特にこのシリーズに新鮮味は求めていないので、今作への興味と楽しみは誰が吸血鬼の長老をやるのかという一点にあったのだけど、チャールズ・ダンスが登場した時点でもうOKだと思った。今回初登場の北欧の吸血鬼一族の雰囲気や衣装にゲーム・オブ・スローンズ臭が漂っていたのは彼が出演しているからなのか。しかしチャールズ・ダンスが演じた吸血鬼トーマスの出番は少なくて、ちょっとガッカリ。その代わりララ・パルヴァーが頑張って吸血鬼成分を醸し出してくれてはいたが、映画全体としては吸血鬼映画要素が少なくて、そこも残念ではあった。
相変わらず北斗の拳ばりの後出しジャンケン的な設定やストーリーは破茶滅茶だったが、今作で話が一応ちゃんと終わってたのは良かったのかな。あと吸血鬼という設定を壊さず、容姿を維持し続けるケイト・ベッキンセールは偉いし凄い。どうもまだ続ける気がするよ。
『アンダーワールド ブラッド・ウォーズ』 予告編② - YouTube