1983年の夏、父のパールマン教授(マイケル・スタールバーグ)の仕事の関係で家族で北イタリアの避暑地で過ごす17歳のエリオ(ティモシー・シャラメ)。彼の家にアメリカからやってきた大学院生オリヴァー(アーミー・ハマー)がインターンとして宿泊することになり、ともに美しく才気に溢れた2人は同性でありながらも激しく惹かれ合っていく。しかし夏の終わりとともにオリヴァーはアメリカへ戻ることが決まっていて…。
監督:ルカ・グァダニーノ、脚色・プロデューサー:ジェームズ・アイヴォリー、原作:アンドレ・アシマン、撮影監督:サヨムプー・ムックディプローム、編集:ウォルター・ファサーノ、プロダクション・デザイン:サミュエル・デオール、衣装デザイン:ジュリア・ピエルサンティ、美術監督:ロベルタ・フェデリコ。
若さと美しさのみならず金と時間、理解のある大人たちと友人たちをも持っている少年の青春映画で、普通に考えればどうでもいい話ではあるんだけど、全てが美しく作られた彫刻のような作品なので、それはそれでちゃんと心に響く映画だった。特にスフィアン・スティーヴンスの歌は反則なぐらい名曲で、おかげで映画のきらめきが倍増していた。美しい風景と音楽、美形でしか成立しない世界で、『モーリス』のジェームズ・アイヴォリーが脚本とは言え、同性愛がどうとかはあんまり関係ないのかな、とは思った。終幕近くに父親がエリオに語るアドバイス&自分語りは多分感動的な場面として用意されているのだが、なんかそれも異性愛や同性愛ということ関係無しに今一緒にいるパートナーに対しての失礼な態度に思えたが、まあ奥さん(アミラ・カサール)も理解してそうだから別にいいか。
アーミー・ハマーが!『君の名前で僕を呼んで』日本語字幕予告編 - YouTube