yudutarouログ

Twitter(ID:yudutarou)で観た映画を確認しようとしたら非常に面倒だったので、メモになるつぶやき(主に映画とか音楽)を移植。なので2014年まで時系列バラバラ。

ヘレディタリー 継承 (2018年・米)

     グラハム家の家長で祖母のエレンが亡くなる。娘アニー(トニ・コレット)は愛憎入り混じった感情を抱いたまま、残された家族、夫スティーヴン(ガブリエル・バーン)、長男ピーター(アレックス・ウォルフ)、長女チャーリー(ミリー・シャピロ)と葬儀を執り行う。しかし謎めいた儀式や秘術をマスターしていたエレンの力はチャーリーへと引き継がれたかのようで、家族の周りでは不可思議な出来事が頻発し、やがて悲劇が襲うのだった。

監督・脚本:アリ・アスター、製作:ケビン・フレイクス、ラース・クヌードセン、バディ・パトリック、撮影監督:パヴェウ・ポゴジェルスキ、編集:ジェニファー・レイム、音楽:コリン・ステットソン、ミニチュア模型・特殊メイク:スティーブ・ニューバーン。

 

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   ミニチュアで作られた家屋からリアルな家屋の場面へと移行していくオープニングから気持ちが良かった。あくまで作り物として作品を提示しながら物語世界へと没入させてくれる仕掛けで、「映画」としてのオカルト世界を堪能させてもらった。ホラーの装いをしているけど、本当に描きたかったのは家族の愛です、みたいな作り方ではない、真っ当かつ丁寧な正統派オカルトホラーで好感度も高い。

 

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    監督のコメントでは自身の家族にまつわる諸々の最悪な出来事が映画の根底にあるということだったが、作品はそこから離れた虚構作品として成立していて、作中のミニチュアと現実の距離感と同様に完結した物語世界を意図的に現出させようとする心意気が眩しかった。

 

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     ホラーとしてはトニ・コレットの顔演技がとにかく怖すぎて素晴らしく、あまりに凄いので、旦那役のガブリエル・バーンがホントに不憫になってくるところも良かった。細かな道具立てと音響が世界を構築している部分も大きかったので、スクリーンで観る意味も大きい作品だとも思った。

 

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   で、オカルトホラーとして陰惨な展開も多々ありつつ終盤のスプラッタ描写の畳み掛けでギャグの領域に突入し、最後はアンチヒーロー物の爽快感で幕を降ろすというサービス精神も山盛り。最高だった。

 

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【超恐怖】これが現代ホラーの頂点 11.30公開『ヘレディタリー/継承』90秒本予告 - YouTube

 

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