トランプ大統領誕生や銃社会の現状など現在のアメリカを得意のアポ無し突撃取材などを駆使して包括的に描いたドキュメンタリー映画。
監督・製作・脚本:マイケル・ムーア。
冒頭、世界の予定調和を覆してトランプがヒラリーを逆転していく様がパラレルワールドへ滑り落ちてデストピアSFに突入するみたいで怖すぎ。そのままトランプ大統領誕生のドキュメントになるかと思いきや監督の近年の取材の総決算的作品になっていて、相変わらず結論ありきの素材の組立はこれはこれで怖いなーと思うんだがもはやこれぐらいじゃないとバランス取れないだろという確信犯的な意志すら感じる現状認識には共感。映画として色々散漫で、手法と手段にも疑問あるが現状認識の切実さは他人事じゃないよな、というところが一番怖いかも。