1941年、唐津の叔母(常盤貴子)のもとに身を寄せている17歳の俊彦(窪塚俊介)は、アポロ神のような鵜飼(満島真之介)、虚無僧のような吉良(長塚圭史)、お調子者の阿蘇(柄本時生)ら個性豊かな学友たちや女友達のあきね(山崎紘菜)、千歳(門脇麦)と共に青春を謳歌し、肺病を患う従妹・美那(矢作穂香)に思いを寄せる日々を過ごしていた。しかしそんな彼の日常に、太平洋戦争の暗い影が迫っていた。
監督・脚本・編集:大林宣彦、原作:檀一雄、脚本:桂千穂、撮影監督・編集:三本木久城、美術監督:竹内公一、音楽:山下康介。
狙って作ってる感じ全開のいやらしさも感じつつ、ちゃんとそれを具現化してしまう力量と若々しさがやっぱり凄いし面白かった。女優たちが美しいのも含めて老人作家の強烈な醜悪さも同時に伝わる怪作だった。醜悪さでいうと武田鉄矢の使い方も金八先生に隠れた本人のキャラクターのいやらしさを剥き出しにしているようで良かった(?)な。