鮫を車に置き換えたジョーズみたいなものだが怖かった。今の映画なら車が突っ込んで来ても「CGかな?よく出来てるな〜」ぐらいのもんだが、この時代の作品だと本気で危ないから「スタントマンは大丈夫か⁉︎」とドキドキした。それぐらい悪霊車が通行人を襲うシーンは迫力あるし、鮫と違って普段から身近な自動車というのはやっぱり怖い。
そんな主役の悪霊車は不気味なんだけど怒りでプルプル震えたり、丸いヘッドライトが昔のアメリカ絵本に出てくる喋る自動車みたいな可愛い雰囲気もあって、外見上はただの車なのにキャラが立っていた。ローレンを襲う場面では自動車だから人を襲うにも限度があるだろうという読みを超越する動きを見せたりして、殺人スキルもホラー映画の主役として申し分ない。
あと、エイモス(R・G・アームストロング)というキャラがいて、田舎の保守的な右翼のDVオヤジで、多分すぐ殺されるだろうと思って観ていると悪霊車との最終対決では保安官たちと一緒になって甲斐甲斐しく活躍したりするのも面白かった。