yudutarouログ

Twitter(ID:yudutarou)で観た映画を確認しようとしたら非常に面倒だったので、メモになるつぶやき(主に映画とか音楽)を移植。なので2014年まで時系列バラバラ。

オデッセイ (2015)

    火星で嵐に巻き込まれたNASAの火星探索チームは間一髪で地表から脱出するものの、脱出途中で生死不明となった植物学者のマーク・ワトニー(マット・デイモン)はリーダーのメリッサ(ジェシカ・チャステイン)の判断により死亡と見做され取り残される。しかしワトニーは一命を取り留めていた。通信手段もなく、食料も残り少ない中、ワトニーは自らの知恵と気力で生き残る為の戦いを開始する。監督リドリー・スコット、脚本ドリュー・ゴダード、撮影ダリウス・ウォルスキー。

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   ただ一人取り残された宇宙飛行士を全世界が団結して助けだそうとする理想主義的なストーリーに、自国民の、しかも民間人が生命の危機に晒されても自己責任などといった声が飛び交う世の中に暮らしている身としては全く真実味を感じることが出来なかった。バランスの取れた人種の配置、中国への目配せ、女性キャラの活躍場面の確保などといった諸要素も、これがスタートレックだったら素直に楽しめるところだが、現代と地続き(に見える)の世界が舞台では現実味を感じられず醒めた気分が湧いてきた。今作のような物語ならば、いかに現実的な障害を世界が乗り越えて団結していけるのかという部分を描かないと陳腐な絵空事、感動の押し売りにしかならんと思った。

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  「無人島に取り残されてサバイバル」な展開はある程度面白さが約束されたプロットということに加えて今作では火星が舞台なのでより厳しい状況下での科学とヤル気を駆使したサバイバル描写が十分面白かったから、周囲の救出劇は丸ごとオミットしてよかったんじゃないかとも思ったが、それだと大作にならんのか。

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    などとブツブツ言ってもリドリー・スコットは撮りたい画と映画でしか構築出来ない世界(の見た目)の創造のみに興味をもっていそうなので、そこら辺はどうでもいいのかも知れない。しかし地球外の風景やロケット描写はこれ迄にもエイリアンとセットで面白いものを存分に見せてくれてきたので、今作の映像で特に驚きは感じられなかったな。

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