惑星XT-59では住民が惑星管理システムの管理下におかれ、それに背いた者には謎の有機生命体の跋扈する果てしない沼地へ追放されていた。それは死刑に等しい刑罰だったが囚人たちの間には追放地点から300キロ離れたところにある「幸福の島」へ辿り着ければ救われるという噂が拡がっていた。そんな中、沼地へ放たれた囚人集団があり、そこでは政府の事情を知るらしい謎めいた男エルヴィン(エブゲーニイ・ミローノフ)と悪名高い犯罪者ユスト(ヴィニー・ジョーンズ)が対立していた。ほとんどの囚人たちがユストに従う中、正義感を持った女性クリスティ(アンナ・チポフスカヤ)はエルヴィンに同調する。そしてエルヴィンとユストのグループは対立しながらも、それぞれ「幸福の島」を目指して荒地の奥へと進んでいくのだったが…。
監督、脚本:ドミトリー・グラチョフ、脚本:アレクサンダー・グローモフ、アンドレイ・クトゥーザ、撮影:イヴァン・グドコフ、VFX:ニキータ・アルグノーフ、音楽:アレクセイ・アイギ。
どうでといいとは思うけどネタバレしてます。
せっかくのロシアSFだけど、独特の違和感という醍醐味を感じられるのは表面的な物語の展開についてのみで、基本はB級ハリウッド映画的。そういうものと思って観れば女優はショートカットが凛々しく綺麗だし、ゲームみたいな映像も味として楽しめた。
一本道を淡々と進んでいくストーリーは退屈で、描かれている統制社会は現在のロシアのメタファーかと思ってみていたが、エンディングの展開を考えるとソビエト連邦を想定していたのかな。どちらでもいいんだけど…。オープニングのCGは安っぽいとは言え大画面なら迫力あっただろうレベルだった。あと衣装がダサかったのは残念。
それにしてもラストは脱出機は1人乗りなのだ!という展開を持ってきながら無理矢理2人乗りました、であっさり解決ってってなんなの?と異文化を感じる瞬間だった…。