yudutarouログ

Twitter(ID:yudutarou)で観た映画を確認しようとしたら非常に面倒だったので、メモになるつぶやき(主に映画とか音楽)を移植。なので2014年まで時系列バラバラ。

ブラッド・ファーザー (2016・仏)

    筋金入りのアウトローでアル中だったリンク(メル・ギブソン)は、現在保護観察中で、断酒のリハビリを受けつつトレーラーハウスで彫り師として静かに暮らしていた。そんなリンクの元に失踪中だった一人娘のリディア(エリン・モリアーティ)が数年ぶりに現れる。リディアは彼氏でメキシコの麻薬カルテルの関係者ジョナ(ディエゴ・ルナ)とトラブルを起こし、組織に追われているのだという。リンクはトレーラーハウスの仲間カーヴィ(ウィリアム・H・メイシー)の制止も振り切りリディアを連れた逃避行へと身を投じるのだった。

監督:ジャン=フランソワ・リシェ、原作、脚本、製作:ピーター・クレイグ、脚本:アンドレア・バーロフ、撮影:ロバート・ギャンツ、プロダクションデザイン:ロブ・ウィルソン・キング、編集:スティーヴン・ローゼンブラム、音楽:スヴェン・フォールコナー、衣装デザイン:テリー・アンダーソン、美術:ビリー・W・レイ。

 

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    傑作『復讐捜査線』を彷彿とさせる父親キャラが『マッドマックス』的バイオレンス世界の中で『リーサルウェポン』的アクションをこなすというメルギブ要素のたっぷり注入されたエンターテイメントになっていて楽しかった。

 

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   本筋以外にもメキシコの麻薬カルテル移民問題など現在を映し出すディテール描写の積み重ねがあって、ジャンル映画ではあるんだけどちゃんと現代的な作品になっているところも良かった。

 

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    メキシコ国境沿いのアレコレや少女とおっさんの逃避行、さらには髭という見た目も含めてちょっと先日公開の『ローガン』と被りまくっていたが、あちらのアクションがミュータントの能力バトルとはいえかなり生々しい暴力だったのに対して、一見リアリスティックな本作のほうは大型バイクにまたがりソードオフ・ショットガンをぶっ放すなどなかなかの荒唐無稽ぶりだった。

 

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   その意味ではかなり全パパの妄想具現化ファンタジーとも言える内容で、当たり前だが世の中のパパの多くはメルギブみたいに最強ではないし、どんな情報でも知っていて何なら問題解決の段取りまでつけてくれるムショの大物や、反撃するための武器などを大量に保有している昔のボス(プリーチャー(マイケル・パークス))などという便利な知り合いもそうそういないし、重度のアル中だった時期には暴力その他で家族にも多大な迷惑と損害を与えているはずのメルギブパパを頼って娘がやってくるというのも虫が良過ぎるだろう、というのはあるんだけど、まあそういう映画なので割り切って楽しめる、そんな作品だった。

 

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ブラッド・ファーザー - 映画予告編 - YouTube

 

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