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Twitter(ID:yudutarou)で観た映画を確認しようとしたら非常に面倒だったので、メモになるつぶやき(主に映画とか音楽)を移植。なので2014年まで時系列バラバラ。

劇場版ポケットモンスター キミにきめた! (2017・日)

    マサラタウンでは10歳の誕生日にポケモントレーナーへの第一歩としてポケモンを一体分け与えられるが、誕生日当日に寝坊した少年サトシ(松本梨香)に残っていたのは人に懐かないポケモンピカチュウ大谷育江)だった。しかしポケモンと仲良くなることを第一に考えるサトシの優しさに触れたピカチュウはサトシを信頼するようになり、2人は世界一のポケモントレーナーを目指して旅立つことになる。そして旅の始め、伝説のポケモン「ホウオウ」を見て、その羽根を拾ったサトシは、旅の途中に出会ったソウジ(本郷奏多)やマコト(佐藤栞里)たちとともにその羽根に導かれるようにホウオウの住まうというテンセイ山へと向かうのだった。

監督:湯山邦彦、原案:田尻智、脚本:米山正二、総作画監督一石小百合、音楽:宮崎慎二、アニメーション制作:OLM Team Kato。

 

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    子供にせがまれて劇場へ。ポケモンについてポケモンGO以上の予備知識は殆ど無いので推測だけど、ポケモンというコンテンツの基本的な魅力を簡潔に凝縮したオーソドックスなポケモン映画になっていて、映像も少し綺麗なテレビアニメという感じではあるけど、逆にポケモンとしての違和感も感じないので素直に楽しめた。

 

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    とは言えサトシが強さだけを求めるライバルトレーナーと対決して負けてしまい、クライマックスで再戦するというエピソードがあるのだが、ポケモンと仲良くなる信条だけでは勝てなかった初戦を受けて、技術や信頼関係の向上によって次戦に勝つ、ということも無く、単にポケモンがパワーアップして勝つという段取りになっていて、全然成長譚として成立していないとか、ホウオウの羽根を拾えるのは選ばれた人間だけという選民思想も子供映画としてどうか、とか映画として色々納得できない部分も目立ちはした。

 

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    しかし途中サトシが朦朧状態で現実の普通の小学生として生活するという幻想を見る場面では、学校からの風景を見ながらもっと別の町を見てみたい、仲間と冒険してみたい、という思いがそのまぼろしを打ち破るという流れになっていて、ポケモンで描かれる冒険と友情が一時的な現実逃避のファンタジーとして子供たちに愛されてきたことに作り手が自覚を持った上で幻想の世界(観客にとっての現実世界)を崩しにかかっていて、そこにはフィクションのパワーを感じて感動した。元から映画的な何かを期待していなかったので、それだけで充分満足出来てしまった。ちなみに小1の息子はもちろん、興味の無かった小4の娘も意外に面白かった、と言ってた。

 

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【公式】劇場版ポケットモンスター キミにきめた!予告1 - YouTube

 

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