幼い頃父親を殺されたスクヒ(キム・オクビン)は犯罪組織の幹部ジュンサン(シン・ハギュン)に拾われ、殺し屋として成長する。いつしか育ての親ジュンサンに恋心を抱いたスクヒは彼と結婚するが、その矢先ジュンサンは敵対組織に殺害され、スクヒは逆上し単身で敵組織壊滅という復讐を果たす。その後国家組織に拘束されたスクヒはジュンサンの忘れ形見である娘ウネ(キム・ヨム)の存在もあり、国家の下すミッションを10年間こなせば自由の身になるという条件を飲んで政府直属の暗殺者として第2の人生を歩み始めることとなる。そして新生活を始めたスクヒの元へ上司クォン幹部(キム・ソヒョン)の命を受けた監視役のヒョンス(ソンジュン)が近付くのだが、互いに身分を偽ったままの2人は惹かれあっていく。そんな中、とある暗殺指令でスクヒが銃口の先に見出したのは、死んだはずのジュンサンであった。
監督・製作・脚本・アクション指導:チョン・ビョンギル、脚本:チョン・ビョンシク、製作総指揮:キム・ウテク、撮影:パク・ジョンフン、アクション指導:クォン・ギドク。
冒頭からヤバイ!楽しい!とかしか頭に浮かばないまま終わってしまい、感覚的には『バーフバリ』や『マッドマックス 怒りのデスロード』なんかに近いものがあった。話はどうでもよくて、次はどんな映像見せてくれるのかというワクワクだけで成り立っていて、最高だった!
なので物語は整合性とか理屈は抜き。こんなアクションシーンを見せたい、こんな感情の溢れるシーンにしたい、という願望に沿った展開が用意されるのみ。ただしそこの見せ方はアクションにおいてはあらゆるアイデアを詰め込んで凄まじいものなっているし、物語も時間軸をいじってなんとなくミステリ仕立てにしていて飽きさせることがない。ウェディング衣装で狙撃!路線バスで肉弾戦!主観映像のゲームみたいにやる!ニキータ的なことやる!女囚ものやる!悲恋、裏切り、色々詰め込む!というような妄想の数々をことごとく具現化。結果とにかく楽しい作品になっていた。