なぜ世界的に成功したのかについての考察とディスコグラフィーのレビューで構成された防弾本。BTSは世界的成功の割にキャラクター以外の部分に言及されることが少ないから新鮮ではあるが、やはりアーティスト本はバイオ本や本人たちの言葉が主体のもののほうが面白い(昔のRO社のやつみたいな)。しかもBIG HITがどういう戦略を使ったかや、K-POP勢の中では自分たちの率直な意見を表明するメンバーの、しかし明らかに線引きされたその内容の境界線はどこなのか、など一番気になるポイントはスルーされていて、兵役に関しても日本語版への寄稿で少しだけ触れるに留まるなど本気でBTSという現象を社会的に解析していこうというものではないのも物足りなかった。