監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ。
そつなく趣味良い作品を見せてくれるSF優等生ながらアクの弱さで物足りなかったヴィルヌーヴ映画。しかし今回は役者も含めてヴィジュアルの水準と表現する世界の総量が凄まじい。しかもこれでまだ序章。この御時世にこの熱量、ここまでやってくれたら文句は何も無いし、もはやリンチ版などと比較する類の作品じゃない。楽しすぎるやろう。
多分今これをやれたのはSF需要というよりは『ゲームオブスローンズ』などによって架空歴史叙事詩、もしくは架空ホームドラマの受け入れ体制が整っていたというのがあるのだろうけど、そこら辺を見極められちゃうのもヴィルヌーヴの小癪なとこだよ。
あとティモシー・シャラメとゼンデイヤ、SF世界の住人としか思えない浮世離れな美形だな…。