神により外界から隔絶され守護された女性だけのアマゾン族の国。超人的な能力を内に秘めた王女ダイアナ(ガル・ガドット)は女王ヒッポリタ(コニー・ニールセン)やその妹で最強の戦士アンティオペ(ロビン・ライト)らに大切に育てられてきたが、ドイツ軍に追撃されて偶然に結界を越えて島に不時着した米軍のスパイ、スティーブ・トレバー(クリス・パイン)を救ったことから外界の戦乱を知る。その原因がアマゾネスの宿敵たる戦いの神アレスによるものだと確信したダイアナは、スティーブとともに周囲の反対を押し切り第一次大戦の渦中にある欧州へと向かうのだったが…。
監督:パティ・ジェンキンス、製作、原案:ザック・スナイダー、原案、脚本:アラン・ハインバーグ、撮影:マシュー・ジャンセン、美術:アリーヌ・ボネット、編集:マーティン・ウォルシュ、衣装:リンディ・ヘミング、音楽:ルパート・グレグソン=ウィリアムズ。
小四の娘と鑑賞。娘は『スパイダーマン ホームカミング』より面白かったと言っていたので、それだけでOKだったんだけど、一応個人的な感想だけ。
無駄に大仰なテンポと暗い画質のDC伝統芸が健在だったので映画の半分は退屈だったんだけど、見た目と経歴が怖いだけにギャップ萌え抜群の主演のガル・ガドットはカッコよくて最高だった。彼女じゃなければ今回のコスチュームはただのギャグにしか見えなかったかも知れない。映画の端々で女性の権利に対する問題意識が垣間見えたりすることもあって、女性が監督した女性主役のヒーロー映画という文脈がクローズアップされてたりもするけど、今作の肝はこの頃のDC映画の中ではズバ抜けて主人公がちゃんとカッコ良かったという点だったな、とも思った。
その他のキャラクターに関しては、ダイアナ=ワンダーウーマンを助ける愚連隊の面々(チャーリー(ユエン・ブレムナー)、サミーア(サイード・タグマウイ)、酋長(ユージーン・ブレイブ・ロック))や、スティーブの秘書エッタ(ルーシー・デイビス)など脇のキャラクターが楽しくて良かったし、クリス・パインも主演で見るより好きだった。敵役のルーデンドルフ(ダニー・ヒューストン)、マル博士(エレナ・アナヤ)、それに大ボスは作り手側も特に掘り下げる気や興味が無さそうで、印象薄かった。
あと戦闘シーンがいつものザック・スナイダーのアクションみたいで、そこらへんはザック・スナイダーが口出しや手出しをしたのか、何なのかというのはあったし、ラストバトルは酷かった。ラストバトルは押し寄せるドイツ軍に対して劣勢となったワンダーウーマンたちの元にアマゾネス軍団が駆けつける大バトルを勝手に期待していたので残念だったんだけど、そこは続編でやってくれんかな。