動植物系怪談、らしい。これも実話怪談のサブジャンルなのか⁉︎奥深し…。とは言え、化け猫やゾンビ犬が暴れるとかいう話ではなく、ちょっと動植物が絡む実話怪談という体裁。それほど動植物テーマを深く掘り下げてホラー化しているわけではないエピソードも多いけど、そこは実話ということなので…って、またもや実話怪談とは?という出発点に戻ってきたよ。
邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん Season10/服部 昇大
ファスト映画とか、そういう文化があるのは知ってはいたけど、実際どういう界隈なのか理解してなかった。ので、今作のダーク池ちゃんのおかげでどういうものか何となく分かった。笑えるのにかなり真面目な考察はさすが。そしてコナンくん映画を遂に俎上に載せてくれていたのが個人的なニンマリポイントだった。壁ドン表紙もいい。
安達としまむら11 /入間人間
いよいよ次巻で終わりらしい。ので、もったいないから寝かせていたが、番外編が2冊出てしまったので読んだ。蛇足かな、とか思わないでもない内容で、ここのところずっとそんな感じとも言えるが、百合ジャンルの上級作品ではそんなエピローグや番外編的なものが実は1番の御褒美なので喜んで読んではいる。
初登場にしては妙にバックボーンありますよ感を醸し出してるな、ひょっとして忘れてるだけかな、というキャラクターが出てきたりしたが、別作品のキャラだったらしい。マイユニバース作りたい派なのか読者誘導装置的なやつなのか不明だけど、あだしま世界にはそういうの無くてもいいかなと思いつつ、その別作品読んだら印象変わるかも、じゃあ読んでみるかな…と見事に手の内に引っかかったりもした。
暗獄怪談 憑かれた話(竹書房怪談文庫)/鷲羽大介
怖い話、というよりはちょっと奇妙な話、不思議な話、というようなエピソードが多く、しかも聞き取りした話を客観的に記してあるような語り口なので、実話っぽさが感じられて、虚実の境界が曖昧になってくる感覚が面白かった。これが実話怪談というジャンルの醍醐味なのかな、と少し楽しみ方が分かってきた気もする。
瞬殺怪談 鬼幽 (竹書房怪談文庫)/平山 夢明 他
瞬殺のタイトル通りに、怪談話のショートショート集。巧さで面白がらせるほどの分量が無い分、ちょっと不思議な話を単に提示する、というぐらいのエピソードが多くて、逆に日常の『誰かから聞いた話』というようなリアリティが感じられる作品も多かった。実話怪談小説の面白味はこういうところなのかな、とは思った(まだよく分からない)。しかし目次以外では作品ごとには作者名を書いていないのは不親切だな〜と思った。誰が話を聞いて、誰が書いたか、というところよりノンフィクションとして匿名作品的に読み進めて欲しいということかもだけど。