yudutarouログ

Twitter(ID:yudutarou)で観た映画を確認しようとしたら非常に面倒だったので、メモになるつぶやき(主に映画とか音楽)を移植。なので2014年まで時系列バラバラ。

2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)/伊藤 計劃

「虐殺器官」にも内包されていた「個人の意思」と「社会」というテーマをより拡げたミステリ仕立てのSFエンターテイメントで、読み易く且つ読み応えがあった。惜しいのは結末に向かって展開が急ぎ足になり、大きな物語だったものが、個人が世界を左右するよ…

スカイライン 征服

どこかでみたようなSF風景(ガンツとかも間違いなく見てる筈)なんだけど、かなり頑張って作ってあって、この映像を実写で見せてくれただけでもうれしかった。物語はヒドいが、怪獣映画と思えば納得いく範囲内。映画『スカイライン-征服-』日本版予告編 -…

GODZILLA ゴジラ

初代ゴジラベースで来るかと思いきや昭和シリーズ的ゴジラだった。というか造形含めて平成ガメラ寄り? なんちゃってSF的な意味づけの弛緩した展開、相変わらずいい加減な核や日本描写など、何だかなと思う部分も多かったが、ちゃんと怪獣映画だったから満…

私は二歳

市川崑作品。時代が違っても育児の普遍的な「あるある」感満載。子育て当事者じゃなくても日常のかけがえのなさが当時の風景とともに刻まれていて、気持ちのいいノスタルジーに浸れると思う。淡々と大事な 事を描いた傑作。子役も名演。【予告篇】私は2歳 -…

クロニクル

映画館で観たら燃えただろうな。TVで観ると主観映像の安っぽさが際立って見えてしまった。登場人物たちが皆ウブで上品なのもこれまでの超能力モノの流れからすると物足りない。低予算の中でのマンガ的表現の映像化は凄いと思ったが、念動力やるなら内部から…

マイ・ブラザー 哀しみの銃弾

ストーカー男に警察権力を笠に家族を奪われて、更にはその身内にボコボコにされるという普通に考えたら復讐の正当性を最も獲得している男が1番の敵役という時点で感情移入の置き所が無くて困った。 兄弟仁義の話なのに描く対象を拡大しすぎで焦点がボケて無…

モスラ対ゴジラ

初めて全篇ちゃんと観た。話の酷さに目をつぶっても充分楽しめるほどモスラの造形が素晴らしい。特に瞳と足。なんでモスラが愛されてるか今更分かった。遠景でのゴジラの立ち姿も巨大怪獣感があって燃えた。モスラ対ゴジラ (1964) 予告編 BD Full HD 1080p …

借りぐらしのアリエッティ

子供と鑑賞。借りぐらしと言っても物品を返した形跡ないから泥棒だな…。主人公と少年の関係性も、単に優しい人だっただけで深みは見えない。小人が妖精として恩返しするなどの構造があれば『借りぐらし』の存在意義も見えてくるし、少年が主人公に肩入れし…

劇場版 仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!/烈車戦隊トッキュウジャー THE MOVIE ギャラクシーラインSOS

終盤の謎解きで主人公が「そう言うことか!」と勝手に納得した場面では、娘が「どう言うこと?」ってちゃんとツッコミを入れてた。やはり子供向けでも物語の構造が乱暴すぎ、つまり普通に観ていたら腑に落ちない作りで、それは子供も敏感に察知していたよ。…

複製された男

蜘蛛の巣が張り巡らされたようなトロントの街が未来都市のようで素晴らしかった。原作には無いという秘密クラブや蜘蛛のメタファーが幻想味を増す以外にも蜘蛛に噛まれて幻覚見てましたという合理的解釈(?)すら可能にしていて良かった。 そしてまたサラ・…

かいじゅうたちのいるところ

怪獣達を擬人化した時点で原作の想像させてくれる部分は消えて、マックスの寂しさの意味も変質。カレン嬢の唄も出来栄えは別として喧しくて邪魔。こりゃダメだと思ったが娘は怪獣が喋るから絵本より好きとのこと。そんなものか! しかし数えきれんほど読ん…

ベスト・オブ・映画欠席裁判 (文春文庫)/町山 智浩 他

映画についての話、とりわけゴミのような映画をバッサリ斬り捨てるような話はかなり楽しいので、この本も楽しい。毒舌は持たない者が権威者に対してやるから痛快なので、今のタケシや松本人志みたいに強い立場になると単なるヤクザもどきになってしまうとい…

Lotus Plaza /SPOOKY ACTION AT A DISTANCE

ATLAS SOUNDは好きだけどDEERHUNTERほど乗れないという、その物足りない部分はロケットさんがもってる気がしてきた。いい。http://youtu.be/wbwo-KUXe0k

星を追う子ども

通常接点のない世界を無理矢理SFで繋げちゃうのがこの監督の面白味だったので、ヒネリのない物語と奥行きのないジブリオマージュな作画はちょっと拍子抜けだった。アニメで映画を作れる数少ない作家の一人なので期待値高すぎたかな。 新海誠『星を追う子ど…

狼よ落日を斬れ

座頭市後追い中にタイミングよくNHKでやった三隅研次遺作。ダイジェスト展開する物語とスケール感のない画面で悪い大作映画の見本のようだったけど、田舎侍役の緒形拳が魅力的なのと、後半エスカレートするスプラッタ描写でリカバーした。物語のまとめ具…

ウォーリー

CGは作り込んであって凄いが好みの問題でグッとこなかった。物語はよく分からん。人々が安寧な宇宙生活を捨て荒廃した地球へ帰る選択をするのが、気持は分かるけど映画内の描写だけだと意味不明。これだと上辺だけのいい話にしか見えない。ウォーリー WA…

ドライヴ

今時ハードボイルドやってるんだけど、音の使い方や暴力描写の突出が、天然か狙いか分からないけど通常の感覚から微妙にズレてて、単純な物語なのに終幕まで目を離せない。暫く世界から抜け出せない不思議な魅力があった。映画『ドライヴ』予告編 - YouTube

バトルシップ

艦隊戦やりたいけど敵がいないから宇宙人連れてきた、という感じでSFじゃなかった。そして予想通り「おらたちが世界を救うべ」的映画。でもアルマゲドンみたいなゴミじゃなかったのはやりたいことやってるからか。海軍友情物語として楽しかった。 浅野忠信…

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)/伊藤 計劃

言葉をSFする所は神林作品に近い?しかしそれがメタな方にいかないで物語にきっちり埋め込まれているから感覚は随分違う。SF小道具の描写のリアルさ、未来兵器の並ぶ荒涼としたイメージ、自分内世界に終始せず社会を語るスケールのデカさなど、好きだ。評価…

アンチヴァイラル

クローネンバーグの息子だという色眼鏡で観るのは失礼だろうと思って見始めたが紛うことなく変態の系譜でやはり血は争えない。全体的にビデオドロームが下敷きな感じだし、パパと同じ女優使うし、あえて初期父作を目指したのか。 とはいえパパが人体を無機…

復讐捜査線

B級なタイトルなのに面白かった。メルギブは狂気の入ったヒーローやると凄味がある。権力者の描き方が古いとかメルギブの捜査の進展具合が異常に速いとかはあるけど、色調抑え目の地味な画面で起こる突発的なバイオレンスは衝撃。 加えて娘とパパの物語とい…

大殺陣

一番エグいのは貧乏侍が家族殺して死地に向かうエピソードで、そこだけ突出して狂気じみてた。いや~な気分になること請け合い。あとタイトル通り延々と続くエゲツないクライマックスの斬り合い、盛り上がる。大殺陣(プレビュー) - YouTube

MAD探偵 7人の容疑者

まさにキチガイ探偵映画。超常的な描写も自然で上手いし、中盤までのテンポと映像は身悶えするほどたまらん。終盤では香港ノワールマナーもみせてくれるし、かなり満足。映画『MAD探偵 7人の容疑者』予告編 - YouTube

シャングリ・ラ 下 (角川文庫)/池上 永一

筒井康隆の解説通り全てにおいて過剰な小説。やりすぎてシラケる部分も多く、人命を軽く扱いすぎていてちょっと引いたりするんだけど、少年漫画のような荒唐無稽な物語を炭素経済などのギミックを盛り込んで小説として読ませてくれる力技は凄いし、楽しかっ…

屋根裏のエイリアン

面白かった。子供が思いつくような小ネタをアイデア溢れる映像で見せてくれて、子役の俳優も可愛い。これは拾い物だ。屋根裏のエイリアン(吹替版) - 予告編 - YouTube

THE NEXT GENERATION パトレイバー 第3章

4話『野良犬たちの午後』は太田莉菜のガンアクション炸裂で、ホントに実写版草薙素子イケるという仕上がりだった。無茶苦茶やりながら物語世界に一応の整合性をもたそうという意識があるのも良かった。あと犯人役を仮面ライダー鎧武で1番いいキャラだったシ…

アジャストメント

一応ディック原案になっているもののSFマインドはゼロ。物語も狂言回しの言うなりに進んでいくだけ。主役達の行動もエゴイスティックで共感ゼロ。ツッコミ入れる気力も起きない。前半の音楽だけ妙にかっこよかった。 しかしマット・デイモンってすっかりゴ…

美しき棘

『DUNE』のプロデューサーのミシェル・セドゥーの親戚だというので急にレア・セドゥーに親近感湧いて観てしまった。中身はちょっと家庭に問題がある少女が不良の友達に憧れて暴走族の仲間になって…というまさかの仏版ホットロード。仏映画なのにファッショ…

吸血鬼 ボローニャ復元版

カール・ドライヤー作品。物語は単純だけど、怖い役の役者の顔面がかなり怖かったり、カメラが面白かったりで見入った。何より淡い光と影の映像が、全編夢の中のようで、夢野久作の世界のような幻想的な雰囲気がたまらない。

ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う

勝手にセルフリメイクだろうと思ってたらちゃんと続編、しかも「死んでもいい」で監督嫌ってると思い込んでた大竹しのぶが再登場。ちょっと石井隆黄金時代へのセルフオマージュを感じた。安川午朗の音楽も印象的。 内容的には、佐藤寛子がせっかく脱ぐんだ…