2014-09-04 ボラード病/吉村 萬壱 書籍 現実世界と地続きのディストピア感がかなり怖い。震災後の世界の気色悪さに対する物語だが、そこと切り離しても普遍的な世界の見え方のひとつに思えるから余計に鬼気迫るものがある。そして何より主人公の小学生女子(正確にはちょっと違うが)目線からの級友や大人達の描き方が作品の面白さを支えていたのが良かった。