『〜斬月』は呉島貴虎(久保田悠来)を主人公にして呉島家の闇を描くというストーリーで、呉島父として寺田農が登場。豪華。呉島家に利用された女(岩田さゆり)の復讐劇という形で30分で綺麗にまとめていて、呉島家の背景が補完されることで呉島貴虎のみならず本編のヒール役である戦極凌馬(青木玄徳)の人物像にも厚みが加わるというスピンオフならではの面白味。シド(波岡一喜)が一人血ヘド吐いてVシネ描写を請け負っているのも楽しかった。
『〜バロン』は小林豊が仮面ライダーバロン=駆紋戒斗と小国の王子の一人二役を演じて、王子が巻き込まれた陰謀を、王子と入れ替わった駆紋戒斗が解決するといういまどきマンガでもやらない大胆な設定のストーリー。しかし王子が乙女チックなキャラクターで小林豊自身のキャラに寄っているというのがファンサービスのスピンオフとしてはある意味正しい作りなのかも。しかし敵役のライダー(河合我聞)とのバトルがなぜか延々とモトクロスのテクニック合戦みたいになっていて、これにはさすがにうちの娘も疑問を呈していたな。