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yudutarouログ

Twitter(ID:yudutarou)で観た映画を確認しようとしたら非常に面倒だったので、メモになるつぶやき(主に映画とか音楽)を移植。なので2014年まで時系列バラバラ。

ハイ・ライズ (2015)

    ロンドン郊外に新築されたスーパーマーケットやプールなどあらゆる設備を内包するかつてない超高層建築の高級マンション群=ハイ・ライズ。その40階層からなるタワーマンションの25階へと越して来た医師のロバート・ラング(トム・ヒドルストン)は確立された近代的なプライバシーの中、パーティへ繰り出したり近階の未亡人シャーロット(シエナ・ミラー)との逢瀬を楽しむ日々を過ごすなか、最上階の住人でハイ・ライズの設計者でもあるロイヤル(ジェレミー・アイアンズ)を筆頭とした上層階から始まり下層階へとグラデーションを形成した階級社会の存在に気付いていく。そして下層の住人ワイルダールーク・エヴァンス)を中心とする下層の住人たちと上層の住人たちとの軋轢がハイ・ライズに混沌をもたらしていき、ラングもまたその渦中へと投げ込まれる…。監督・ベン・ウィートリー、原作・J・G・バラード、脚本・エイミー・ジャンプ、製作・ジェレミー・トーマス、撮影・ローリー・ローズ、美術・マーク・ティルデスリー、音楽・クリント・マンセル

 

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    経済的地位を確立した人物でも古くからの階級制度からくる社会的なランク付けにより区別されるハイ・ライズの階層社会というのは、階級制度が色濃く残る英国でなくとも、元皇族というだけで有り難がる人間が居たり、出自による差別が厳然と存在していたりする日本やその他の社会にとってもテーマとして全然古びていないとは思ったが、高層ビルをそのメタファーとして登場させるというのは貧富や人種、その他諸々の階層間の断絶が露わになった現代の入り組んだ様相を当てはめるには幼稚で単純過ぎるように思えてしまった。

 

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    しかし主役であるハイ・ライズの建築物としての存在感、美術は素晴らしく、劇中で最高の備品と言われるラング=トム・ヒドルストンの暗さを湛えた美形と融合した箱庭世界が狂気の渦巻く暴力的な世界へと段々と変貌していく様は退廃的な美しさがあって妙に魅力的だった。

 

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     俳優陣では粗野な男ワイルダーを演じるルーク・エヴァンスが全身からまさにワイルドな雰囲気を撒き散らしていて良かったし、その奥さん役のエリザベス・モスも何を考えているか分からない虚無感とイノセンスを漂わせていて妖艶だった。

 

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    あと無意味に引き締まった肉体で日光浴していたりするサービスショット満載のトム・ヒドルストンのアイドル映画みたいになっているのもなかなか変な感じだった。ちなみに来場者プレゼントとしてポストカード3枚から1枚を選べたのだけど、うち1枚がそのトム・ヒドルストンの日光浴シーンでさすがにそれくださいとは言えんかったよ。

 

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映画『ハイ・ライズ』日本版オリジナル予告編 - YouTube

 

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