yudutarouログ

Twitter(ID:yudutarou)で観た映画を確認しようとしたら非常に面倒だったので、メモになるつぶやき(主に映画とか音楽)を移植。なので2014年まで時系列バラバラ。

Beach House / 7

    一曲目(DARK SPRING)がいつもにも増してカッコよかったからどうなることかと思ったが全体としてはいつも通りのアルバムだった。もちろんいつも通りに幻想的で美しい作品なので、好き。

BEACH HOUSE -- "DARK SPRING" - YouTube

BEACH HOUSE -- "DIVE" - YouTube

f:id:yudutarou:20180705135722j:image


発売日  2018/5/11

収録楽曲

01. Dark Spring

02. Pay No Mind

03. Lemon Glow

04. L’Inconnue

05. Drunk in LA

06. Dive

07. Black Car

08. Lose Your Smile

09. Woo

10. Girl Of The Year

11. Last Ride

国府達矢 / ロックブッダ

    久々に気合いを入れて作り込まれたロックのアルバムを聴いた気がする。カッコよかった。仏(ほとけ)つながりで、ちょっと洗練されたNUM-HEAVYMETALLIC みたいな感じもした。

 

国府達矢 "薔薇" (Official Music Video) - YouTube

f:id:yudutarou:20180705130709j:image


発売日  2018/3/21

収録楽曲

01. 薔薇

02. 感電ス

03. いま

04. 祭りの準備

05. アイのしるし

06. weTunes

07. 続・黄金体験

08. 朝が湧く

09. 蓮華

10. Everybody's @ buddha nature

君の名前で僕を呼んで (2017・伊、仏、ブラジル、米)

   1983年の夏、父のパールマン教授(マイケル・スタールバーグ)の仕事の関係で家族で北イタリアの避暑地で過ごす17歳のエリオ(ティモシー・シャラメ)。彼の家にアメリカからやってきた大学院生オリヴァー(アーミー・ハマー)がインターンとして宿泊することになり、ともに美しく才気に溢れた2人は同性でありながらも激しく惹かれ合っていく。しかし夏の終わりとともにオリヴァーはアメリカへ戻ることが決まっていて…。

監督:ルカ・グァダニーノ、脚色・プロデューサー:ジェームズ・アイヴォリー、原作:アンドレ・アシマン、撮影監督:サヨムプー・ムックディプローム、編集:ウォルター・ファサーノ、プロダクション・デザイン:サミュエル・デオール、衣装デザイン:ジュリア・ピエルサンティ、美術監督:ロベルタ・フェデリコ。

 

f:id:yudutarou:20180705092634j:image


    若さと美しさのみならず金と時間、理解のある大人たちと友人たちをも持っている少年の青春映画で、普通に考えればどうでもいい話ではあるんだけど、全てが美しく作られた彫刻のような作品なので、それはそれでちゃんと心に響く映画だった。特にスフィアン・スティーヴンスの歌は反則なぐらい名曲で、おかげで映画のきらめきが倍増していた。美しい風景と音楽、美形でしか成立しない世界で、『モーリス』のジェームズ・アイヴォリーが脚本とは言え、同性愛がどうとかはあんまり関係ないのかな、とは思った。終幕近くに父親がエリオに語るアドバイス&自分語りは多分感動的な場面として用意されているのだが、なんかそれも異性愛や同性愛ということ関係無しに今一緒にいるパートナーに対しての失礼な態度に思えたが、まあ奥さん(アミラ・カサール)も理解してそうだから別にいいか。

 

f:id:yudutarou:20180705092644j:image

 

アーミー・ハマーが!『君の名前で僕を呼んで』日本語字幕予告編 - YouTube

 

f:id:yudutarou:20180705092759j:image

Stephen Malkmus & The Jicks / Sparkle Hard

   そんなに変わってないんだけどなぜかペイヴメントみたいな脱力感を感じない、というか凄い直球ど真ん中な感じがするのはローファイ的な感覚が寧ろ王道で、基本になってしまったからなのか。どちらにしても相変わらず良かった。

Stephen Malkmus & The Jicks - Sparkle Hard: The Supercut - YouTube

f:id:yudutarou:20180704131226j:image

発売日  2018/5/18

収録楽曲

1. Cast Off

2. Future Suite

3. Solid Silk

4. Bike Lane

5. Middle America

6. Rattler

7. Shiggy

8. Kite

9. Brethren

10. Refute

11. Difficulties / Let Them Eat Vowels

ハケンアニメ! (マガジンハウス文庫) / 辻村 深月

    それこそアニメになりそうな濃いめのキャラクターや連作それぞれと全体での綺麗な起承転結で、サクッと楽しめた。仕事小説的にみんな頑張っていて素晴らしいという姿を見せられたり、登場人物同士の相関関係が物語としてまとめる為だけに整えられていたりする作りは引っかかったが、舞台がアニメ業界で登場人物たちや作中作品のモデルを想像する楽しみがあるので相殺かな。天才監督として登場する王子千晴は幾原邦彦がモデルかなとか思って読んでたら謝辞に一番に名前が挙がっていておかしかった。

 

f:id:yudutarou:20180612082712j:image

殺人出産 (講談社文庫) / 村田 沙耶香

   『世の中』で自明のこととして幅を利かせる男女間のモラルや性の常識、さらには生死に関わる価値観までを、特に抑圧を受け続けてきた女性の側から揺さぶりをかける部分がかなりストレートで、SF小説として読んでいると少しゲンナリとなりつつも、そこが道徳観の揺らぎと気色悪さを醸し出して各作品を貫く独特のデストピア風情を作り出してもいたので、そこは同時に作品の魅力ではあった。ただ個人的にはもう少し突飛な設定に屁理屈でリアリティを与えてSFにしてほしいとは思った。

 

f:id:yudutarou:20180612082339j:image

鳥―デュ・モーリア傑作集 (創元推理文庫) / ダフネ・デュ・モーリア著、務台夏子訳

    拡張高さとダークな雰囲気が味わい深く、映像でしか出せないショック表現を駆使したヒッチコックの映画版とは全く異なる印象の表題作『鳥』を始め、SF的展開が楽しめる『モンテ・ヴェリテ』『裂けた時間』、幻想的な『恋人』『番』『林檎の木』、ミステリー調の『写真家』『動機』など、どの短編もツイストが効いていて楽しかった。特に簡潔な文章で単純に善悪に振り分けられない人物像を活写して、その人物たちが持つ少しの秘密や弱さなどの僅かな心の隙間から事件や物語を拡げていく語り口が読んでいて快感だった。そしてどの作品も根底に抑圧された怒りのようなものが感じられて、それが作品集全体に不穏なムードを与えているように思えた。

 

f:id:yudutarou:20180612075653j:image