2014-02-18 あかんやつら 東映京都撮影所血風録/春日 太一 書籍 半世紀以上の時間の流れが膨大かつ細やかな取材に裏打ちされたエピソードで埋めつくされていて圧巻。内容も作者の執念も熱い。これまで別段東映京都に思い入れもなかったのに、これまで観てきた作品はより輪郭に厚みが増し、未見の作品はとにかく観たくなる。作者は東映京都への郷愁を描くのでなく、現役の応援団を増やしたいという目論見で執筆したということだが、見事にハマってしまった。個人的な白眉は『宇宙からのメッセージ』が作られる時の雑な製作決定エピソードかな。