HIP HOP版爆裂都市。リアル怖い顔ばかり出てくるが、全篇マンガ映画として作ってあるのでイヤな感じなく純粋に娯楽として楽しかった。荒唐無稽を具現化したキャスティングも凄い。主役は井上三太の漫画まんまの顔だ。無茶苦茶やってるわりに染谷将太のラップで虚構の東京世界に導入させる仕掛けなども巧い。燃える笑えるという意味では『地獄でなぜ悪い』の方が好きだが、今作も充分満足だった。HIPHOP好きな層にとってはどうなのかも知りたいとこだ。
最終決戦へ至る際のソンミのアジ(ラップ)が自己利益を図る為の悪意の扇動にしか感じられないのはクライマックスに向かう重要点だけにけっこうモヤモヤした(演じる清野菜名は凄い良かった)し、派手に登場した戦車が活躍しなかったり、と色々言いたい部分もあるんだが、言うだけ野暮というぐらいの勢いだった。