一度はどん底に落ち込んだ茜が機龍のオペレーターとして再起するまでの這い上がりと、特別チームを編成しての機龍完成へのプロジェクトが並行して進んでいき、遂に機龍と茜が邂逅して出撃、という展開に燃えた。特に茜のトレーニングシーンは釈由美子ならではの魅力が炸裂。
機龍のプロジェクトチームの方ではメインの科学者湯原(宅麻伸)をオトボケ担当、彼の娘を子供目線担当で配置して、子供映画としての備えを万全にしていた。昔はそういう子供に媚びた設定は必要無いと思っていたけど、実際子供と一緒に映画を観るようになると、子供も観ることが前提にある映画ではそういった配慮は嬉しい。それで全体のバランスが崩れるなら話は別だが、シリアスな雰囲気の緩和剤として今作ではちょうどいい配分だった。
特生自衛隊機龍チームの描写も内部の不信から軋轢を起こしつつ、最後は一丸となるプロットがベタながらも盛り上がる。機龍に関してはケレン味溢れるアクションにCGが追いついていない部分が多々あるし、暴走エピソードなどエヴァまんまじゃないかとツッコミたくなるが、そこも含めて楽かった。軍人が首相となあなあで、直談判したらちょっと危ない兵器だけど出動OKというのはけっこうヤバかったが、まあ燃えるからいいのか。
というわけで、ゴジラ映画を観てる気はしなかったが、特撮ロボット物、特撮ヒロイン物として意外に楽しい映画だった。