yudutarouログ

Twitter(ID:yudutarou)で観た映画を確認しようとしたら非常に面倒だったので、メモになるつぶやき(主に映画とか音楽)を移植。なので2014年まで時系列バラバラ。

ガールズ&パンツァー劇場版 (2015)

    戦車戦を武芸として大和撫子のたしなみとする『戦車道』がとりおこなわている世界。廃校の危機に瀕した大洗女子学園はその取消を賭けた戦車道全国大会で優勝を果たしたが、その廃校取消は決定ではなかった。再び廃校の危機に見舞われた学園を救うため、西住みほ(渕上舞)ら学園の戦車部面々は廃校取消決定の条件である島田愛里寿(竹達彩奈)率いる大学選抜チームとの対決で勝利を目指す。監督水島努、脚本吉田玲子、総作画監督杉本功、アニメーション制作アクタス

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    深夜アニメは一応初回ぐらいはザッと確認するのだけど、今作に関しては美少女と戦車という設定の時点でかなり引いてしまっていたので全くノーチェックだった。しかし評判につられて観てしまったら評判通りに楽しかった。

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    映画の大半を占めるリアル寄りなメカ描写とアニメならではのアクロバティックな構図、あり得ない動きが矢継ぎ早に投入されたアクションは全く飽きさせず、3Dで設計されているからこその空間のリアルな使い方も見事でそれを支えるハイクオリティの作画と音響が劇映画ならではの迫力を味あわせてくれた。これには戦争を漂白してエンターテイメントにしてしまっていることへの生理的嫌悪感を相殺してあり余る高揚感があった。

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    世界観やキャラクターなどは本編開始前に3分間で説明してくれていて大まかな設定は理解出来るものの、かなりの数にのぼる登場人物を把握するのは不可能。しかし映画を見ているとそれぞれがどんな人物でどんな関係性なのかアクションにおける行動でわかってきて、感覚的には共感を持って鑑賞出来るまでに持って行かれた。殆どドンパチで展開する中で個々のキャラクターを打ち出してくる脚本と演出の力だと思った。あとで調べたら中には相当数今回の劇場版で初登場というキャラクターもいたらしく、テレビシリーズを見ないで鑑賞しているぶんには既出キャラと新キャラの差異も感じさせない作りで、きちんと独立した劇映画として設計されているところも好感が持てた。

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    ただマンガ的に立ちまくったキャラクターたちが際立つ作りなので逆に主人公を軸とした物語としては敵側のボスキャラの存在感も含めてかなり薄めに感じたが、設定からして真面目に請け合うようなものではないので、その延長線上で展開されるストーリーはわりとどうでもいいかな、と思えた。アクション以外のシーンにはかなり退屈も感じたし、アクションで相殺された気分になったものの人殺しの兵器に安易にかわいさとカッコよさだけを印象づけさせてしまう作り手のモラルに関してはモヤモヤしたものが残ったが、クライマックスでのほとんど台詞無しでの戦車戦にはやっぱり燃えたので趣味の映画として割り切れば凄い楽しかった。R指定とかで完全に趣味の映画として上映してくれれば文句無くスッキリ楽しめた。

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