さくらニュータウンに突如出現した空飛ぶ巨大クジラ。時を同じくしてアニメ世界が実写世界へと変貌してしまう。妖怪たちが実写世界の違和感に混乱する中、ケータ(戸松遥/南出凌嘉)やジバニャン(小桜エツコ)たちは巨大クジラと関わりのある少女カナミ(浜辺美波)を発見するが…。監督:ウシロシンジ、実写パート監督:横井健司、原案・脚本・製作総指揮:日野晃博、脚本:加藤陽一、制作プロダクション:OLM。
TVの拡大版をやれば充分ヒットするはずなのにマンネリ化させないアイデアで攻めていく姿勢は立派というか貪欲というか、とりあえず従来の子供アニメのパターンを踏襲してはいない。
で、今回は実写パートを導入するというかなり無茶な手法だったのだが、違和感自体を先廻りしてギャグにしていたので居心地悪くならずに観ることが出来たし、子供たちも喜んでいた。実写パートのクオリティは通常の特撮テレビ番組程度のもので特に画面として面白いことは無かったが、実写にトレースされる前のアニメパート自体がテレビ的な作りだし、逆に実写だけ映画的な絵作りを見せられても困惑したと思う。
実写とアニメを行き来させることで色々と掘り下げられそうなテーマもありそうだったが、それは特にない。それでもアニメに逃避することを否定することなく同時に「毛穴の見える」リアル世界への肯定にもなっていて、子供映画として真面目だったのは良かった。大人としても妖怪ウォッチ観に行って武井咲が観られて満足だったよ。
「映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!」予告編2 - YouTube