前作の〈戦車とカーチェイス〉に引き続いて今回は〈航空機から車ごと落下傘降下〉。有り得ないシチュエーションでありながら車両の重量感まで描き切る、そのバカバカしさに思わず目頭が熱くなった。その場面を筆頭に全編派手な見せ場と音で繋げた、特に感想を必要としない、ただただデカいスクリーンで観ている間は幸せでいられるタイプの映画。全体的にアクションの見せ方自体はカット割りが激しくて前作の迫力には及ばないけれど、とにかく車を飛ばす、落下させることへのこだわりは伝わってきた。
エピローグはポール・ウォーカー追悼の為に急遽取って付けた感じは否めないが、しかし今作での彼の送り出し方は、今後シリーズが続くとしてもファンが納得出来る感動的な形だった。ヴィン・ディーゼルと並走する彼の微妙に合成感漂う姿が、偶然だろうが、まるで黄泉の世界から映画世界へと挨拶にやってきたような、そんなニュアンスを感じさせてたまらなく泣けてきたよ。