“エンティティ”と呼ばれるすべての情報にアクセスできるAIを手に入れるために必要な鍵の回収を命じられたIMFのエージェント、イーサン・ハント(トム・クルーズ)だったが、彼は自らのチームのメンバー、イルサ(レベッカ・ファガーソン) 、ルーサー(ヴィング・レイムス)、ベンジー(サイモン・ペグ)、そして新たに加わったグレース(ヘイリー・アトウェル)とともに命令に背いて鍵の破棄を目論む。イーサン達はIMFのみならず、イーサンと因縁を持つ謎の男ガブリエル(イーサイ・モラレス)やその手下パリス(ポム・クレメンティエフ)らと鍵の争奪戦を繰り広げるのだった。
監督、脚本、製作:クリストファー・マッカリー、脚本:エリック・ジェンドレセン、視覚効果スーパーバイザー:アレックス・ヴットケ、編集:エディ・ハミルトン、プロダクション・デザイナー:ゲイリー・フリーマン、撮影監督:フレイザー・ダカート。
とにかく楽しかった。もう『ゴースト、プロトコル』以降ずっと楽しい。言うまでもなく常軌を逸したトム・クルーズのアクションを見ているだけで満足。というのは大前提として、しかし前作、前々作を上回るかというとそれは無かった。
その理由としては、イーサン・ハントの女性関係がイマイチよく分かからない、というのがまずある。レベッカ・ファーガソンとは内心はどうあれ盟友としてのベタつかない関係性が良かったんだが。トム・クルーズの王様映画だからトムが既婚者だろうとなんだろうと誰もがトムに夢中になるというのは仕方ないことかもだが。しかしどう考えても大人の事情的なキャスト交代ありきの展開は残念だった。
あとこれは指摘されて分かったんだけど、今作、全然スパイ大作戦じゃなかったのは結構なダメポイントではある。勢いに押されてあんまり考えてなかったが、今回イーサン・ハントは全く諜報員的駆け引きやってない。それどころか自分がこれからやることをわざわざ宣言してから行動開始するというおバカぶり。あまりに堂々としてるから指摘されて気付いてビックリしたよ。このあまりな大雑把さがシリーズ本来の醍醐味のひとつであるサスペンス要素を欠落させてしまっていた。
とはいえ滅法楽しいことは間違いないし、トム・クルーズにはリスペクトしかない。次作も楽しみだよ!