近未来の日本、メガ崎市で犬インフルエンザが大流行し、小林市長(野村訓市)と側近メイジャー・ドウモ(高山明)は犬たちをゴミ処理場の島「犬ヶ島」に隔離するが、市長の息子・少年アタリ(コーユー・ランキン)は愛犬スポッツ(リーブ・シュレイバー)を捜し出すため、ひとり犬ヶ島へ乗り込む。そこでアタリはチーフ(ブライアン・クランストン)、レックス(エドワード・ノートン)、キング(ボブ・バラバン)、ボス(ビル・マーレイ)、デューク(ジェフ・ゴールドブラム)の5匹の犬グループと出会い、ともにスポッツを探す旅に出るのだった。
監督・ストーリー・脚本・製作:ウェス・アンダーソン、原案:ロマン・コッポラ、ジェイソン・シュワルツマン、原案・キャスティング:野村訓市、製作:スコット・ルーディン、スティーヴン・レイルズ、ジェレミー・ドーソン撮影監督:トリスタン・オリヴァー、アニメーション監督:マーク・ウェアリング、音楽:アレクサンドル・デスプラ。
ウェス・アンダーソンがまたもや理想的な小宇宙を創出。今回もまたしても最高過ぎじゃないか…。箱庭的世界(しかも映画の波及力は軽くそこを超える)の完成形のような作品で、物語にもアニメの絵作りにもワクワクさせられるし、とにかく楽しかった。映画が世界観を作りだすものと定義するなら、ウェス・アンダーソンとストップモーションアニメはうってつけの組み合わせだ。