yudutarouログ

Twitter(ID:yudutarou)で観た映画を確認しようとしたら非常に面倒だったので、メモになるつぶやき(主に映画とか音楽)を移植。なので2014年まで時系列バラバラ。

Laurel Halo / Dust

    歌物になったのは良かったのかどうか微妙だったけど、ぶっ飛びつつもあくまでポップというバランスは『ツイン・ピークス』や『ブルーベルベット』の世界観を模倣したラナ・デル・レイなどのようなムードだけが近しいものより遥かにデヴィッド・リンチ的というか、贅沢で奇妙な景色を見せてくれる面白さを感じられて、こういう独自の世界を持っているアーティストはやっぱり面白いし、好きだな、と思う。

 

Laurel Halo - Jelly (Hyperdub 2017) - YouTube

 

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発売日  2017/6/27

 

収録楽曲

1.Sun to Solar

2.Jelly

3.Koinos

4.Arschkriecher

5.Moontalk

6.Nicht Ohne Risiko

7.Who Won?

8.Like an L

9.Syzygy

10.Do U Ever Happen

11.Buh-bye

Waxahatchee / Out In The Storm

    ポップなメロディーとUSインディー王道のアレンジの上でリアム・ギャラガーばりに語尾で巻舌気味に韻を踏むロックンローラーな感じがカッコ良いが、何よりジャケがオロチみたいで大好き。こういうのはやっぱりフィジカルで持っていたくなるよなー。

 

Waxahatchee - Silver (Official Music Video) - YouTube

 

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発売日   2017/7/14

収録楽曲

1. Never Been Wrong

2. 8 Ball

3. Silver

4. Recite Remorse

5. Sparks Fly

6. Brass Beam

7. Hear You

8. A Little More

9. No Question

10. Fade 

 

 

ザ・マミー 呪われた砂漠の王女 (2017・米)

    権力欲に駆られ死の神セトと契約を交わして邪悪な存在となった古代エジプトの王女アマネット(ソフィア・ブテラ)は生きたまま石棺に封印された。そして2000年後、軍属でありながら骨董品などを盗掘しては闇で売り捌いているニック・モートントム・クルーズ)は相棒のヴェイル(ジェイク・ジョンソン)とともに考古学者ジェニー(アナベル・ウォーリス)から盗んだ地図を頼りに中東でアマネットの石棺を発見する。ニックの所業を知った上官やジェニーとともに石棺を英国へとヘリで運ぶ事になった彼らだったが、その途上でヘリは墜落、ニックに助けられたジェニー以外は全員死亡と思われた。しかしニックは何故か無傷で蘇生するのだった。そんな彼らを石棺から復活したアマネットが追い、世界のモンスターを追うジキル博士(ラッセル・クロウ)率いる組織プロディジウムも現れるなど事態が混沌としていく中、ニックの脳内にはアマネットの声が響き続けるのだった…。

監督、原案、製作:アレックス・カーツマン、製作:ショーン・ダニエル、クリス・モーガン、脚本:デヴィッド・コープクリストファー・マッカリー、ディラン・カスマン、原案:ジョン・スペイツ、ジェニー・ルメット、撮影:ベン・セレシン、プロダクションデザイン:ジョン・ハットマン、ドミニク・ワトキンス、編集:ポール・ハーシュ、衣装:ペニー・ローズ、音楽:ブライアン・タイラー

 

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   いつも通り身体を張った全力演技のトム・クルーズ、ミイラの女王は衣装もカッコいいし、ソフィア・ブテラ自身も気品があって美しい。狂言回し的に主人公につきまとうゾンビになった友達のジェイク・ジョンソンも『狼男アメリカン』みたいで楽しい。そして十字軍の墓所から蘇る騎士たちとか『エルゾンビ』を彷彿とさせて燃える!…と素材や設定は面白くなりそうな要素が詰まっていたんだけど、びっくりするぐらいに面白くなかった!

 

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   ジャンル映画ということもあって単純なプロットなんだが話の組み立てのマズさやブレまくりのキャラ設定によって分かりづらい物語運び、ミイラ映画なのに怪奇色は無く、かと言ってハムナプトラのような冒険活劇の痛快さも皆無の何がやりたいのか不明な方向性、挙げ句の果ては実はヒーロー誕生譚でした、みたいなことをやられても全然続き気にならないという結果に。

 

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    そんな中で一番面白かったのが飛行機事故のシーンで、無重力状態でトムが右往左往する、ミッションインポッシブルみたいなシーンで(それもミイラ映画としてどうかと思うが)、しかもそのアイデアはトム自身が出したらしいので、トム・クルーズが立派、というのは今作でも揺るがないところだった。

 

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    しかしせっかくモンスター映画をユニバース化してやっていこうという端緒がこれだとなかなか厳しいものを感じる。雑多な怪奇映画のキャラクターを強引に集合させてエンターテイメントにまとめ上げた『屍者の帝国』(原作の方)というのは凄い力技だったんだな、と改めて思ったりもした。

 

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『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』予告編 - YouTube

 

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ノーゲーム・ノーライフ ゼロ (2017・日)

    天才ゲーマーの兄妹・空と白は神により一切の争いを禁じられ、全てをゲームで決めるルールが設定された異世界「盤上の世界(ディス・ボード)」に召喚され、その能力で活躍していた。しかし空と白が召喚される6000年前のこの異世界では、唯一神の座を巡り様々な種族がリアルな争いを繰り広げ、人類が滅亡の危機に瀕する状況だった。そんな時代、人間族の若きリーダー・リク(松岡禎丞)は、打ち捨てられた森霊種(エルフ)の都で、機械仕掛けの種族、機凱種(エクスマキナ)の少女シュヴィ(茅野愛衣)と出会う。心を持ったために仲間からエラーとみなされ連結を外されたというシュヴィは、エラーを修正するため、リクに「人間の心」を教えてほしいと頼み、人間族と行動をともにするのだったが…。

監督:いしづかあつこ、脚本:花田十輝、原作・キャラクター原案:榎宮祐、キャラクターデザイン・総作画監督:田﨑聡、コンセプトアート:ホッチカズヒロ、美術監督岩瀬栄治、CGディレクター:鈴木正史、音楽:藤澤慶昌、アニメーション制作:MADHOUSE

 

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   テレビ版では独特のパステルカラーの色使いが鮮烈だったのと、捻ったアイデアのルール設定でのゲーム対決にカイジ的な醍醐味があって面白かったので鑑賞したが、ストーリー的にも外伝ということもあってか全くの別物という印象だった。

 

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   物語を成立させる為だけの御都合主義的設定が無理矢理過ぎて、テレビシリーズを観ていてさえ映画世界に没入し難いレベルだったのに加え、作品のトーンも人死にが出るシリアスさを見せながらそれに噛み合わないアニメ的な内輪受けするギャグを入れていたりしていて、とにかくバランスが悪かった。

 

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   ただ作画に関してはテレビシリーズのパステルカラーの画面使いとはまた違ったダークな世界が表現されていて見応えがあったし、戦闘シーンの描写もクオリティが高かった。特に人型ロボの健気な奮闘と哀愁という鉄板ネタで見せるジュヴィの最後の戦闘シーンは圧巻で個人的にはそれだけで満足出来た。

 

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   それにしてもテレビシリーズの前日譚を描いて、出てくるご先祖様や前世キャラ(?)といったキャラクターが、本編の登場人物とほぼ同じ顔、同じ声っていうのはドラえもんみたいなことやってるよな…。

 

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映画『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』 ロングPV(Anime Expo 2017 公開ver.) - YouTube

 

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劇場版ポケットモンスター キミにきめた! (2017・日)

    マサラタウンでは10歳の誕生日にポケモントレーナーへの第一歩としてポケモンを一体分け与えられるが、誕生日当日に寝坊した少年サトシ(松本梨香)に残っていたのは人に懐かないポケモンピカチュウ大谷育江)だった。しかしポケモンと仲良くなることを第一に考えるサトシの優しさに触れたピカチュウはサトシを信頼するようになり、2人は世界一のポケモントレーナーを目指して旅立つことになる。そして旅の始め、伝説のポケモン「ホウオウ」を見て、その羽根を拾ったサトシは、旅の途中に出会ったソウジ(本郷奏多)やマコト(佐藤栞里)たちとともにその羽根に導かれるようにホウオウの住まうというテンセイ山へと向かうのだった。

監督:湯山邦彦、原案:田尻智、脚本:米山正二、総作画監督一石小百合、音楽:宮崎慎二、アニメーション制作:OLM Team Kato。

 

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    子供にせがまれて劇場へ。ポケモンについてポケモンGO以上の予備知識は殆ど無いので推測だけど、ポケモンというコンテンツの基本的な魅力を簡潔に凝縮したオーソドックスなポケモン映画になっていて、映像も少し綺麗なテレビアニメという感じではあるけど、逆にポケモンとしての違和感も感じないので素直に楽しめた。

 

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    とは言えサトシが強さだけを求めるライバルトレーナーと対決して負けてしまい、クライマックスで再戦するというエピソードがあるのだが、ポケモンと仲良くなる信条だけでは勝てなかった初戦を受けて、技術や信頼関係の向上によって次戦に勝つ、ということも無く、単にポケモンがパワーアップして勝つという段取りになっていて、全然成長譚として成立していないとか、ホウオウの羽根を拾えるのは選ばれた人間だけという選民思想も子供映画としてどうか、とか映画として色々納得できない部分も目立ちはした。

 

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    しかし途中サトシが朦朧状態で現実の普通の小学生として生活するという幻想を見る場面では、学校からの風景を見ながらもっと別の町を見てみたい、仲間と冒険してみたい、という思いがそのまぼろしを打ち破るという流れになっていて、ポケモンで描かれる冒険と友情が一時的な現実逃避のファンタジーとして子供たちに愛されてきたことに作り手が自覚を持った上で幻想の世界(観客にとっての現実世界)を崩しにかかっていて、そこにはフィクションのパワーを感じて感動した。元から映画的な何かを期待していなかったので、それだけで充分満足出来てしまった。ちなみに小1の息子はもちろん、興味の無かった小4の娘も意外に面白かった、と言ってた。

 

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【公式】劇場版ポケットモンスター キミにきめた!予告1 - YouTube

 

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Cornelius / Mellow Waves

    もう歌モノをやらないか、もしくは枯れたアルバムになるんじゃないかと思っていたら変わらず実験とポップを兼ね備えた作品で嬉しかった。『いつか / どこか』の最後で激しいギターを聴かせてくれて、もっとくれ〜という状態にされるのもイイ。しかし以前のような、カセットでシングル出したり、CDの特性を無駄に活かして延々と続くボーナストラック入れたり、シングルCD2枚同時再生という遊びをやったりと、録音メディアを使った遊びの要素などはすっかり影を潜めていて、また少しそういう悪ノリもして欲しい、と思ってしまうのは無い物ねだりかな。

 

Cornelius - 『いつか / どこか』" Sometime / Someplace " - YouTube

Cornelius - 『あなたがいるなら』"If You're Here" - YouTube

Cornelius - 『夢の中で』 " In a Dream " - YouTube

 

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発売日 2017/6/28

収録楽曲
1.あなたがいるなら
2.いつか / どこか
3.未来の人へ
4.Surfing on Mind Wave pt 2
5.夢の中で
6.Helix/Spiral
7.Mellow Yellow Feel
8.The Spell of a Vanishing Loveliness
9.The Rain Song
10.Crépuscule

NUUAMM / w/ave

    前作に引き続いて2人の声の相性の良さとメロディーの楽しさ、録音の素晴らしさがたまらない傑作。どんどん重く深くなってきてるソロと違って軽やかな青葉市子のボーカルを楽しめるというだけでも貴重な作品。

 

NUUAMM (青葉市子×マヒトゥ・ザ・ピーポー)/MAHO【MV】 - YouTube

NUUAMM (青葉市子×マヒトゥ・ザ・ピーポー)/ めのう 【MV】 - YouTube

 

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発売日 2017/6/28

収録楽曲
1. 飛行石
2. EDEN
3. MU-MIN
4. full of fool
5. MAHO
6. turn light
7. Vampire
8. 砂の城
9. Moon Hill
10. めのう