地球奪還のためゴジラを倒したハルオ(宮野真守)、ユウコ(花澤香菜)ら人類とメトフィエス(櫻井孝宏)、ガルグ(諏訪部順一)ら異星人による地球連合の志願者たちだったが、超巨大ゴジラの出現により敗退を余儀なくされる。しかし負傷したハルオたちはマイナ(上田麗奈)、ミアナ(小澤亜季)という双子の巫女を始めとする謎のヒューマノイド種族「フツア」に助けられる。そして彼らフツアの持つ金属がかつての対ゴジラ決戦兵器メカゴジラを構成したナノメタルと呼ばれる物質であることが判明し、さらにはメカゴジラの開発プラントも健在であることが分かり、その力によって不可能と思われた巨大ゴジラとの再戦も現実味を帯び始めるのだが…。
監督:静野孔文・瀬下寛之、ストーリー原案・シリーズ構成・脚本:虚淵玄、シリーズ構成、脚本:村井さだゆき、脚本:山田哲弥、キャラクターデザイン原案:コザキユースケ、造形監督:片塰満則、コンセプトアート:川田英治、プロダクションデザイン:田中直哉、モデリングスーパーバイザー:中島吉紀、エフェクトスーパーバイザー:田中洋平、美術監督:渋谷幸弘、音楽:服部隆之、アニメーション制作:POLYGON PICTURES。
冒頭から主人公が延々と独り言で状況説明を始めて萎える。前作の続きからのスタートで状況把握がしにくいところへの配慮ではあるんだろうけど、何でこの人は不自然な台詞喋っているんだろうと気になって逆に物語世界に没入出来なかった。CGのキャラクターも前作同様にやっぱり違和感があった。実際ゲームの『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』とかで操作しているキャラクターみたいな印象を受けたんだけど、同じくCGを主軸にしていても『宝石の国』はCGの滑らか過ぎる動きを逆に気持ち良さに繋げていたりしたので、そこはCGが駄目だというわけではなくて、キャラクターの動かし方、画面の見せ方の問題だろう。
物語自体は機械が生命を取り込んでいくサイバーパンク的設定(というか神林長平的設定)、怪物を倒す為に自らも怪物になっていくというベルセルクな展開などいかにも虚淵玄っぽくて楽しいが、『モスラ』まで視野に入れた本家踏襲や、強い奴の上にまた強い奴が出てくるジャンプ的展開など分かりやすさを押し出したこともやっていて、怪獣プロレスをやらないんならもっとハードSFに寄ってくれよ~とは思った。あと映画の構造が前作とほぼ一緒というのもちょっと退屈過ぎると思った。『フォースの覚醒』みたいに旧作との間隔が何十年と空いているなら分かるけど。
しかしヴァルチャー(スーパーロボットみたいなやつ)がびゅんびゅん飛び回り、火炎が画面を埋め尽くし、ゴジラが光線をぶっ放す大破壊映像は気持ちが良くて、ちゃんと次もスクリーンで観たいとは思った。あと花澤さん(ユウコ)はヒロインじゃなかったんだな…。アニメはやっぱりヤオイと幼女なのかと痛感したよ。というのは置いといても、ユウコはもう少し嫌なやつという方向でもいいからキャラクターが強力だったらクライマックスの盛り上がりが違った気がした。勿体ない。
『GODZILLA 決戦機動増殖都市』予告 - YouTube