昏き目の暗殺者 上・下 (ハヤカワepi文庫) / マーガレット・アトウッド著、鴻巣 友季子訳
物語進行とは異なる階層のミステリとして機能させる語り手の曖昧さや、年代記、恋愛物、B級SFといった複数のジャンル小説として楽しめる入れ子状の構成など、重層的に構築され、単なるフェミニスティックな物語では終わらない小説ならではの醍醐味が味わえた。書き記すことそのものがハードボイルド的哀愁と諦観の中に少しばかりの希望を灯すところも良かったが、何より劇中劇のB級SFが楽しいのが好感度高かった。
昏き目の暗殺者 上・下 (ハヤカワepi文庫) / マーガレット・アトウッド著、鴻巣 友季子訳
物語進行とは異なる階層のミステリとして機能させる語り手の曖昧さや、年代記、恋愛物、B級SFといった複数のジャンル小説として楽しめる入れ子状の構成など、重層的に構築され、単なるフェミニスティックな物語では終わらない小説ならではの醍醐味が味わえた。書き記すことそのものがハードボイルド的哀愁と諦観の中に少しばかりの希望を灯すところも良かったが、何より劇中劇のB級SFが楽しいのが好感度高かった。