yudutarouログ

Twitter(ID:yudutarou)で観た映画を確認しようとしたら非常に面倒だったので、メモになるつぶやき(主に映画とか音楽)を移植。なので2014年まで時系列バラバラ。

名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ) (2024年・日本)

 函館の斧江財閥が所有する土方歳三にまつわる日本刀を狙う予告状が怪盗キッド山口勝平)から届き、偶然同地を訪れていたコナン(高山みなみ)と服部平次堀川りょう)も警察とともに収蔵庫でキッドを迎え打つ。しかしその日本刀には秘められた謎があり、それを狙って謎の剣士や武器商人たちも動き出していた。

監督:永岡智佳、脚本:大倉崇裕総作画監督・キャラクターデザイン:須藤昌朋、音楽:菅野祐悟、アニメーション制作:トムス・エンタテインメント

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 前作、前々作がクオリティ的にも興行的にもデカかったので、今回は少し箸休め的な小品ぐらいの感じなのかな、と思っていたら、前作、前々作とはまた違ったベクトルの、お祭り映画かつメチャ大作映画で、コナンくんワールドの懐のデカさを改めて思い知らされた。最高です。

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 コナン耐性のない数年前の自分だったら、展開の破茶滅茶ぶりが気になってひょっとしたら楽しめなかったかも知れない、とも思わないでもないが、もはやコナンくん大好き人間になってしまった身としてはプロットの御都合主義すら愛せてしまうので、まあ、もう真っ当に映画としての評価は出来ないな。とは言え、要所要所で繰り返される御都合主義、定型的展開はコナンくんの映画においてはむしろ、そうでなければならないと言うぐらいに必要のある展開であり、そこにこそ映画の面白味があって、特に今作ではそこを意識的に多用しているとも思った。

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 脚本は毎度のことながら本編ストーリーを更新するような気配を見せつつ、結局映画内ストーリーに留まらせるアクロバティックなものだが、しかし今作では本編に影響を与える新情報も提示されていて、これは考察筋にもたまらんのではないだろうか。あとテレビシリーズを見てればニヤリとするキャラの登場(すなわち映画的には不要)もお祭り映画としての必須条件を満たしていた。

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 で、肝心の、今作は何が面白かったかというところだけど、平次がトムクルーズ的役回りでアクションしまくるミッションインポッシブル要素と、何十年と積み重ねてきたラブコメの総括的反復、そしてこれまた本編でも時々出てくる歴史を絡めた謎解きや怪盗キッド側のストーリー(「まじっく快斗」サイドの視点)をコナンサイドに本格的に組み込んでくる試み、などなどヤバいくらいに様々な要素をぶち込んで(それでもコナンくんワールドにおいてはほんの一部分ではある)一本の映画に仕立てた力技(それが先述の破茶滅茶な御都合主義の発動でもある)が観ていて最高にテンションの上がる映画にしていたのでは、と思われる。

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 こうなると早くも次作どうするのかとヤキモキしてくるが、まあ、余計なお世話だな。間違いなく面白くなるだろうし。

劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』予告②【4月12日(金)公開】 - YouTube

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