yudutarouログ

Twitter(ID:yudutarou)で観た映画を確認しようとしたら非常に面倒だったので、メモになるつぶやき(主に映画とか音楽)を移植。なので2014年まで時系列バラバラ。

ザ・コンサルタント (2016・米)

   自閉症スペクトラム障害を持っていることを不安視した父親から生きる術として徹底的な殺人術を教育されたクリスチャン・ウルフ(ベン・アフレック)は同時に超人的な計算能力を持っており、獄中で出会った裏社会の会計士フランシス(ジェフリー・ダンバー)からその仕事術を伝授され、現在は会計事務所を開きながら裏で世界中の危険人物の裏帳簿を仕切りつつ、暗殺者としても活動していた。ある時、大企業からの財務調査依頼を受けたウルフは重大な不正を見つけるが、その依頼は経営トップのラマー・ブラックバーンジョン・リスゴー)から一方的に打ち切られる。同時に社内の協力者デイナ(アナ・ケンドリック)ともども謎の暗殺者ブランクストン(ジョン・バーンサル)に命を狙われ始め、また財務省犯罪捜査部のレイモンド・キング(J・K・シモンズ)、メリーベス・メディナ(シンシア・アダイ・ロビンソン)もウルフを追うのだった。

監督、製作総指揮:ギャビン・オコナー、脚本:ビル・ドゥビューク、撮影:シーマス・マッガーベイ、音楽:マーク・アイシャム

 

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  キャラクター造形がよく出来ていて、かなりエキセントリックな設定の主人公だが、様式に則った生活スタイル描写を丁寧に見せていくことでただの超人ではない人間的魅力を感じさせて、ちゃんと共感させてくれた。他のキャラクターたちもそれぞれ「普通」ではないが感情移入出来るように愛情を持って描かれていて、万能の神みたいな『秘書』の設定などもあって荒唐無稽なシラけたジャンル映画になりそうな所を細かなディテールを積み重ねたキャラ設定とはぐれ者たちの泣かせる生き様描写、そんなはぐれ者同士の淡い連帯感の醸し出しで、細かく涙腺刺激してくる感動的な作品になっていた。

 

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   ラストの展開もジャンル映画としてはけっこう意外で、主人公と「ある人物」の邂逅までは予定調和かも知れないが(それもベン・アフレックと「ある人物」がそういう関係というのは誰もが分かっていても顔面的にどうなんだ、というのはあるんだけど)、その後の流れはしみじみしていいものなのか、何なのかよく分からないことになっていて、それが凄く良かった。

 

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   あと、何よりベン・アフレックのヌボーッとした顔が今作でも見事にハマっていたし、トレーラーハウスなどの周辺の道具立ても良くて、やはり主人公のキャラ立ちが本作の面白さの中心だったので、続編とか作り易そうではあるんだけど、今作の感動を消さない為にも続編を復讐譚にする為に「ある人物」を殺す、という展開だけはやめてくれ〜と切に願うのだった。

 

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映画『ザ・コンサルタント』本予告 2017年1月21日公開 - YouTube

 

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ドレスコーズ / 平凡

    個性的な面子を外部から集めてビジュアルも音楽性もガラリと更新、音楽性というより方法論がBowie的でホントにBowieが好きなんだろうなという感じ。そして方向的にはドレスコーズ版ヤング・アメリカンズといったところ。ギター・ハヤシ(POLYSICS)、ベース・吉田一郎ZAZEN BOYS)、ドラム・ビートさとし(skillkills)という尖ったメンバーによる演奏は冒頭から強烈で、ハヤシはPOLYSICSの新曲と通じるファンキーなギターをほぼアルバム全編に渡って聴かせてくれるのでポリのファンとしても嬉しいし、それをバンドとしてポップにまとめ上げた志磨遼平のプロデュース能力も凄い。

 

ドレスコーズ「エゴサーチ&デストロイ」PARALLEL VIDEO from『平凡』【イヤホン視聴推奨】 - YouTube

 

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発売日 2017/3/1

 

収録楽曲
1.common式
2.平凡アンチ
3.マイノリティーの神様
4.人民ダンス
5.towaie
6.ストレンジャー
7.エゴサーチ&デストロイ
8.規律/訓練 静物
9.20世紀(さよならフリーダム)
10.アートvsデザイン
11.人間ビデオ (Bonus Track)

レゴバットマン ザ・ムービー (2017・米)

    ヴィラン(悪役)たちからゴッサムシティを守るべく活躍するバットマンブルース・ウェインウィル・アーネット山寺宏一)は自宅の屋敷に戻れば執事のアルフレッド(レイフ・ファインズ菅生隆之)以外誰もいない孤独な生活を送っていたが、ひょんな事から少年ディック(マイケル・セラ/小島よしお)を養子に迎えることになる。そんな中、特別な存在として認知してもらえないことに業を煮やした宿敵ジョーカー(ザック・ガリフィアナキス子安武人)が宇宙刑務所の極悪ヴィランたちを脱走させ、ゴッサムシティは未曾有の危機に襲われる。バットマンはロビン少年としてヒーロー業の相棒となったディックや警視総監の娘バーバラ・ゴードン=バットガールロザリオ・ドーソン沢城みゆき)とともに街を救うべく立ち上がる。

監督:クリス・マッケイ、製作:フィル・ロードクリストファー・ミラー、脚本、原案:セス・グレアム=スミス、脚本:クリス・マッケナ、エリック・ソマーズ、ジャレッド・スターン、ジョン・ウィッティントン、美術:グラント・フレックルトン、音楽:ローン・バルフェ。

 

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    キャラクターから舞台まで、全てLEGOで作ったような形をCGで表現したバットマンのスピンオフ(?)。というかパロディ仕立ての番外編的映画なのかな。今回は吹き替えしかやってなかったので、そちらで鑑賞。

 

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    レゴで作ってみた、みたいな作品は興味無しだが、本作では本来『バットマン』という素材で語るべきこと見せるべきことを殆どやってしまってるのでは、というぐらいにアメコミヒーロー映画の要素を詰め込んであって、かなり楽しかった。

 

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    舞台であるゴッサムシティがジョエル・シュマッカーバットマンをアップデートしたような極彩色の世界になっていて、CGで狂気のおもちゃ世界を作り上げたようなケバケバしさが良かった。そこで繰り広げられるのがバットマンヴィランとのハイテンションな馴れ合いとじゃれ合いをベースにした戦いで、単なる殺伐になりがちな本家DC映画がやれていないことをやっていた。

 

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    バットマンの孤独をおかしみとともに見せていく描写も面白くて、独りで電子レンジが回るのを見つめるバットマンの姿とか最高だった。とは言えレゴじゃなくてもいいやん…という気持ちはどこかに漂い続けるんだが、しかしこれを実写でやっても寒かったり感動の押し売りに見えたりするだけかも知れない。レゴという免罪符抜きだったら話のつなぎも大雑把過ぎるとか色々難点も目立ちそうなので、その意味ではレゴでやってる理由は十分にある、ということなのかな。

 

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映画『レゴバットマン ザ・ムービー』 特報 【HD】2017年4月1日公開 - YouTube

 

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T2 トレインスポッティング (2017・英)

    スコットランドエジンバラで底辺のジャンキー生活を送っていたマーク・レントンユアン・マクレガー)は闇取引で得た大金を、3人の仲間を裏切って持ち逃げ、アムステルダムで人生の新たなスタートを切った。そして20年後、結局生活に行き詰まったレントンは故郷へと戻り、かつての仲間を訪ね歩く。重度のジャンキーだったスパッド(ユエン・ブレムナー)は相変わらずヤク漬け。そしてシックボーイことサイモン(ジョニー・リー・ミラー)は細々とパブを経営しつつブルガリア美女のベロニカ(アンジェラ・ネディヤコバ)と組んで強請りや恐喝で金を稼ぎ、風俗店の立ち上げを目論んでいた。サイモンと和解したレントンはその立ち上げに参加するが、レントンへの恨みを忘れなていない仲間の最後の1人、凶暴なベグビー(ロバート・カーライル)が刑務所から脱走、再び町へ戻ってきて…。
監督:ダニー・ボイル、脚本:ジョン・ホッジ、原作:アーヴィン・ウェルシュ、撮影:アンソニー・ドッド・マントル、編集:ジョン・ハリス、プロダクションデザイン:マーク・ティルズレイ、パトリック・ロルフ、音楽:リック・スミス、衣装デザイン:レイチェル・フレミング、スティーヴン・ノーブル。

 

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    世代的にはドンピシャだし、ブリットポップにもハマっていたのに何故かスルーしていて前作を観たのは多分3、4年前…。リアルタイムで観ていたら今作への感慨も倍増してたかも。風景の変容、時代の変化を見られるのは面白いし見せ方も上手く登場人物達と一体化して観客も同時に20年前の空気を吸える演出は多分前作に思い入れがある観客も納得の作り方だと思った。

 

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    ただ風俗描写と同時に犯罪映画の醍醐味とドラッギーな映像を堪能させてくれた前作と比べるとノスタルジーを満たす要素が強くて、新しさ、強烈さは無い。今回の劇伴も良いのだけど前作での時代と合致した破壊力は持っていないのは仕方ないか。

 

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    トイレの使い方など笑いとノスタルジーを同時に満たす部分は面白くて、トイレでレントンとベグビーが偶然に隣同士の個室に入る場面からベグビーがブレードランナーのロイというかシャイニングのお父さんと化していく悪ノリ具合も楽しかった。それで結局殺伐になり過ぎずに終わっていくのも同窓会映画としては良かったのかな。

 

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映画『T2 トレインスポッティング』 予告 - YouTube

 

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ギリシャラブ / イッツ・オンリー・ア・ジョーク

   全曲とにかくメロディーがキャッチャーで気持ち良くて最高だった。半音下がっていくメロディー、隙間のローファイ感でマニアックなストレンジポップみたいにも楽しめるし、歌詞も面白くて凄く好き。

 

【MV】 つつじの蜜 / ギリシャラブ - YouTube

【MV】 夜の太陽 / ギリシャラブ - YouTube

 

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発売日 2017/3/15

 

収録楽曲
1. 竜骨の上で
2. つつじの蜜
3. 夜の太陽
4. セックス
5. 機械
6. ヒモ
7. パリ、フランス
8. よろこびのうた
9. パリ、兵庫
10. イッツ・オンリー・ア・ジョー
11. ギリシャより愛をこめて

Awesome City Club / Awesome City Tracks 4

    黒さとJ-POP感が絶妙なバランス。M1での丁度いい下世話さがいいなー、と思ったらいしわたり淳治プロデュース、M6で間奏気持ちいい、というよりGREAT3みたいだと思ったらカーリー・ジラフのプロデュースと、いちいち人選も納得。 

 

Awesome City Club – 青春の胸騒ぎ (Music Video) - YouTube

Awesome City Club – 今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる (Music Video) - YouTube

 

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発売日 2017/1/25

 

収録楽曲
1 今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる
2 Girls Don't Cry
3 Sunriseまで
4 Cold & Dry
5 Movin' on
6 青春の胸騒ぎ
7 Action!

坂田学 / 木の奥

   どこか懐かしも感じさせる普遍的で美しいメロディーと緻密なアレンジの楽曲を本業がドラマーだとは思えない美声で彩るゴージャスかつ親密な独特のチェンバーポップ。最高だった。

 

Ki-No-Oku Manabu Sakata Trailer Long ver. (not final mix, not mastered) - YouTube

 

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発売日 2017/1/18

収録楽曲
1.モノクローム / monochrome
2.ウーレイロー / ureiro
3.ヴィクティムとヒポクリット / Victim and Hypocrite
4.木の奥 / Deep in the Heart of a Tree
5.回転する空白 / Revolving Blank Spaces
6.1月のピアノ / Piano in January
7.静寂 / Silence
8.good night my daughters good bye our yesterday