yudutarouログ

Twitter(ID:yudutarou)で観た映画を確認しようとしたら非常に面倒だったので、メモになるつぶやき(主に映画とか音楽)を移植。なので2014年まで時系列バラバラ。

2014-01-01から1年間の記事一覧

鍵泥棒のメソッド

ストーリーを語る為に特化されたキャラ設定が序盤は居心地悪いけど、役者が全開で演じている分ちゃんと映画に入り込めた。多分それを見越した上での設定だろうし、気になった箇所も逐一回収していく語り口は気持ち良かった。『鍵泥棒のメソッド』予告編 - Y…

黒い罠 ディレクターズカット版

中盤ややダレたり、若者の凶悪ぶりがちょっと牧歌的で古さを感じたりするものの、ヴェルズの犯行場面の禍々しさとか流石だし、凄い凄いと言われているオープニングはやり過ぎで笑えるぐらいスゴかった。あとジャネット・リーが綺麗、ディートリッヒの老け顔…

ホーホケキョ となりの山田くん

初見。ていうかWOWOWでやらんかったら観なかった。そして想像通り全然ほのぼのじゃなかった。暴力の予感を感じさせるシーンでの突然のリアルタッチのやり過ぎや、家族像の押し付け、気色悪かった! しかしアニメーションの手法も含めてこれをジブリでやっち…

太陽の王子 ホルスの大冒険

大塚康生作監で宮崎駿も参加、しかしここぞという場面で止め絵になるのは時代からして仕方ないのか。しかし巨人バトルとかは流石のスケール感だし、とにかくヒルダの歌を今改めて聴くと無茶苦茶良かった。アシッドフォーク⁈太陽の王子 ホルスの大冒険 予告…

チャールズ・スワン三世の頭ン中

根本的なテイストは『CQ』とおんなじ気もするが、チャーリー・シーンのパプリックイメージ込みの主人公の造形は全く興味無いから乗れないし、カルトへの愛をさらけ出してた『CQ』と違ってカルトにしてやろうという下心が痛々しい…。ビル・マーレイってそう…

カティンの森

事件の執拗な再現をクライマックスに持ってくる構成で、サスペンス要素や群像劇が全てブっ飛び(というより吸収され)、恐怖と禍々しさが焼き付き狙い通り嫌な気分にさせられる。老いてなおここまで重く尖った作品を作るワイダは凄か…。映画「カティンの森…

オレンジと太陽

英豪児童移民の話自体を知らなかったし、多分そういう人も多いだろうから、その史実物というだけで価値がある。しかも控えめな描写でエモーショナルに見せてくれる演出は飽きずに観られた。それだけに史実だからカタルシスないのはストレスにも感じたが。し…

大島渚の帰る家~妻・小山明子との53年~

多分とんでもない人だからイイ話でまとめてるのは苦しかったが、豊原功補の大島渚ぶりや、御法度のドキュメンタリー映像でまたもや田口トモロヲへのダメ出しシーンが使われてたりして楽しかった。

ふがいない僕は空を見た

田畑智子のコスプレが似合いすぎて可愛いかった…。それが逆に彼女が演じる役柄の可哀想な面ばかりに目が行って、気持ち悪さを感じにくく、人物を多面的に描こうとする映画の趣旨から離れてしまっている感もあるけど…可愛いからいいじゃないか、という結論。…

もらとりあむタマ子

鳴り続けている生活音、大袈裟でない四季の生活風景。儚さを含ませたタイトル通り猶予期間特有の居心地の良さが全篇漂う。ずっと観ていたくなった。あまりにも短かったリベラルな政治の季節へのさりげない追悼のようにも見えたりした。前田敦子のアイドル映…

ダーケストアワー 消滅

安〜いSFでしょうもないのは間違いないんだけど、ちびっ子が夢想したような無邪気な展開やガジェット、それに基本善人しか出て来ないポジティヴさがキラキラしていて憎めない。あとロシア少女のキャラがマンガ的で萌えた。映画『ダーケストアワー 消滅』予…

『不死蝶 岸田森』小幡 貴一, 小幡 友貴

役から来るイメージよりもかなり無頼な人だったんだな。勝新に愛され松田優作に一目置かれたのも納得。前半の本人へのインタビューで特撮モノへの真摯な態度を表明しているのも良かった。あと岡本喜八、水谷豊の語りがエピソードもチャーミングで面白かった…

ベルセルク 黄金時代篇III 降臨

単体の映画としてはおかしなバランスではあるけど、色んな意味で原作をここまでアニメ化した点で充分満足。エンドロール後の蛇足は大人の事情に対する苦肉の策?であんまりだったがお金かかってるそうだから仕方ないか。映画『ベルセルク 黄金時代篇III 降…

四十九日のレシピ

物語の転換点で起こるアクションが全てこちらの感情置いてけぼりで進行していきポカーン。人生で迷った時は川を見ればよいって言われても画面から何も伝わって来ないし。あと片言の人は純朴みたいなキャラ設定いい加減やめてほしい。不倫相手の連れ子の件も…

4:44 地球最期の日

いかにもアベル・フェラーラ的な要素が散りばめらた終末モノだが『ドリラーキラー』のような殺伐もなく『ボディスナッチャーズ』みたいな格調高い感じもない、ツルッとした画面同様かなり淡々とした映画でちょっと寝た。しかも終末というのが、アル・ゴアの…

キャリー (2013)

可哀想とか不気味とか色んな様相ごたまぜのシシー・スペイセクがデ・パルマのぐるんぐるん映像で独自の世界に到達したのに比べて、クロエ版は全篇悲しげながら常に可愛いくて、映像も彼女のアップを延々と追っていて、アイドル映画の様相だった。終幕の余韻…

俺たちに明日はないッス

バカっぽいタイトル通りの世界観で展開する物語には全然コミット出来ないが、生々しさとファンタジー、シリアスと笑いの曖昧な切り取り方が映画的で、物語はどうでもよくなった。特に海辺のシーンなど凄く良かった。俺たちに明日はないッス予告編 - YouTube

くるみ割り人形 [2009]

各場面がブツ切れで総体として躍動感が全く無いのは子供映画と言ってもかなり問題だと思ったが、東欧チックな飛行装置とエル・ファニングのおかげで観た甲斐はあった。The Nutcracker in 3D Trailer - YouTube

オルエットの方へ

延々中途半端な女の子3人の切なさ美しさもそこそこのホームビデオを見せられているような(しかも160分)映画で、全体として恐ろしい程意味を読み取れない。全く深読みさせない浅さ、無意味さが逆に世界の有り様を表しているのかも知れないとか思ったりして…

モンスターズクラブ

1時間ちょっとの尺ながら、動きのない長回しとSachikoMのサイン波と照井さんの哀愁音楽で3時間ぐらいの長さに感じられて2度ほど寝た。冒頭の吹雪のシーン良かった。豊田作品っていつも何箇所かオオッていうシーンある。映画「Monsters Club」(モンスターズ…

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語

数人のキャラで世界が変革されてしまうのはこの頃のSFでは当たり前の設定とはいえ、やり過ぎ感が凄くて笑えるというか、世界を壊してやり直す繰り返しに製作者側の傲慢さが見えてしまったり。何よりせっかくTVで綺麗に完結させた物語を、続ける為に台無しに…

そして父になる

同じ六歳児の親として、んなもの血が繋がってようが無かろうが絶対手放す訳ないやろ〜と怒りのバイアスかかって鑑賞する状態だったので、福山このヤローというテンションだったんだけど、そんだけの話じゃモチロンなかった。いい話。監督の(実物は知らんけ…

立喰師列伝/押井 守

殆どがくだらないウンチクとパロディで構成された押井守の真骨頂的奇書で面白いんだけど、中盤から徐々に失速していくのがやや残念なとこか。そもそもハンバーガーや牛丼が立喰なのかっていう以前からのどうでもいい疑問も浮かんでくる。しかし各章表紙のモ…

ことばと国家 (岩波新書)/田中 克彦

『国家と言葉』の関係についての考察が、同時に言葉のみならず世界を語る視点を示唆していて、社会の基準から外れた諸々を勇気づけるような面白さがあった。特に最終章のピジン語・クレオール語にまつわる物語は感動的だった。

青春放課後

小津脚本。気色悪い世界で、これは時代がそうだから気色悪いのか、小津安二郎が意図的にそう見せてるのか判別つかんかった。なのでそこが面白いと言えば面白いんだけど、ドラマとしてはノッペリした印象。青春放課後 - YouTube

ゆれる

結論も含めた作品全体がタイトル通り揺らいでいるおぼろげな感じや、過剰過ぎないちょうどいい香川照之とか面白かった。あとキャラとしては何でそんな献身的なのか謎だったけど新井浩文の目つきが『赤目四十八瀧心中未遂』級のヤバさ。しかし『蛇イチゴ』に…

蛇イチゴ

殆どの人物が悪意を感じさせる(というより愛を感じない)描かれ方をする一方で、宮迫演じるお兄ちゃんへ過剰な愛を傾けるとか、シリアスな中にギャグを悲喜劇というわけでもないのに浮いた形で入れ込むとか、そういったアンバランスさが気色悪かった。音楽…

零人 (大坪砂男全集4) (創元推理文庫)/大坪 砂男

1番驚いたのは日下三蔵による編者解題で書かれていた『まどマギ』脚本家虚淵玄が大坪砂男の孫だという話。だから何だって話かも知れんが、素直に「おおっ」となった。あと山村正夫などのエッセイで作者の酷い人間ぶりが描かれているのがやはり面白い。収録…

かぞくのくに

殆どタブーになっているテーマを扱いながらコミュニケーションについての娯楽作品として観られる映画になっていて面白かった。俳優陣も良い。北朝鮮がどうこうではなく、どんな社会に生きていても身につまされる普遍的な物語だった。映画『かぞくのくに』予…

籠の中の乙女

教育で人間がどんな形にもなり得るのも、映画によって世界を知るというのも、どちらも良く分かるし暴力表現もかなりキテるんだけど、猫ちゃんが殺された時点で心折れた。そこを上回る何かがないと個人的に納得いかない(単なる猫好きの感慨)。『籠の中の乙…