yudutarouログ

Twitter(ID:yudutarou)で観た映画を確認しようとしたら非常に面倒だったので、メモになるつぶやき(主に映画とか音楽)を移植。なので2014年まで時系列バラバラ。

ドクター・スリープ (2019年・米)

 スタンリー・キューブリック監督、スティーブン・キング原作の「シャイニング」の40年後を描いた続編。40年前、狂った父親に殺されかけるという事件を生き延びたダン・トランス(ユアン・マクレガー)はトラウマを抱えたままニューハンプシャー州フレイジャーへ流れ着く。そこのホスピスで自身の持つ超能力「シャイニング」を使って死を目前に控えた患者たちを安らかに逝かせる天職を得たダンだったが、ローズ・ザ・ハット(レベッカ・ファーガソン)に率いられた不死者の集団「真の絆」による児童ばかりを狙った連続殺人事件が発生し、シャイニング能力を通じて知り合った超能力を持つ少女アブラ(カイリー・カラン)の身にも危険が迫っていることを知って行動を開始する。

監督・脚本・編集:マイク・フラナガン、製作:トレバー・メイシー、ジョン・バーグ、原作:スティーヴン・キング、撮影:マイケル・フィモナリ、美術:メイハー・アーマッド、衣装:テリー・アンダーソン、音楽:ザ・ニュートン・ブラザーズ

 

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 80年代的な超能力バトルSFとして燃える映画だった。相手の頭の中に入り込んでいったり、精神が空を駆けて行ったりというサイキック能力を気持ちよく映像化していて、「スキャナーズ』や『童夢』の系譜のサイキック物としてかなり楽しかった。原作版、映画版を統合した続編としての巧さは寧ろせっかくのその面白味を減退させる要素として邪魔に感じたぐらいだ。しかしただでさえ映画『シャイニング』がアイコン化してるところに幽霊たちが味方(敵の敵は味方みたいな)になっちゃう『ターミネーター2』的展開は、ますます『シャイニング』の戯画化を加速させると思うが、『レディプレイヤー1』でスピルバーグがあれだけ遊んでるぐらいだから、もうどうだっていいのか。

 

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バーフバリ 王の凱旋 (2017年・印)

 マヒシュマティ王国の国母シヴァガミ(ラムヤ・クリシュナ)はアマレンドラ・バーフバリ(プラバース)を次期王に指名、嫉妬したシヴァガミの実子バラーラデーヴァ(ラーナー・ダッグバーティ)とその父ビッジャラデーヴァ(ナーサル)は陰謀を巡らしバーフバリを亡き者にしようとする。そして時が経ち、アマレンドラの息子マヘンドラ・バーフバリ(プラバース)が暴君を討つべく立ち上がる。

監督・脚本:S.S.ラージャマウリ、撮影:K.K.センティル・クマール、美術:サーブ・シリル、音楽:M.M.キーラヴァーニ、編集:コータギリ・ヴェンカテーシュワラ・ラーウ、衣装:ラーマ・ラージャマウリ、プラシャンティ・ティピリネーニ。

 

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 全てが過剰、忖度なし、豪華絢爛と暴力、独自の倫理観に圧倒されっぱなしだった。年の瀬に凄いもん観られて良かった(2017年末のことです…)。王道の英雄誕生譚をハリウッドでないからこそストレートに提示出来た痛快さとミュージカルシーンの余計な説明シーンを効率的に楽しく見せる面白さに加えて、漫画的アクションをこれでもかとやり切った続編だった。

 

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バーフバリ 伝説誕生 (2015年・印)

 滝の下で育った青年シヴドゥ(プラバース)は、美しき女戦士アヴァンティカ(タマンナー)に導かれるかのように滝の上の世界へと赴く。そこで自分がマヒシュマティ王国の正統な王子バーフバリだと知った彼は囚われた母デーヴァセーナ(アヌシュカ・シェッティ)を救い暴君バラーラデーヴァ(ラーナー・ダッグバーティ)の元へ乗り込まんとする。その戦いの中、王家に忠誠を誓う最強の剣士カッタッパ(サティヤラージ)はバーフバリに50年前に起こった王位簒奪の物語を語り始めるのだった…。

監督・脚本:S.S.ラージャマウリ、撮影:K.K.センティル・クマール、美術:サーブ・シリル、音楽:M.M.キーラヴァーニ、編集:コータギリ・ヴェンカテーシュワラ・ラーウ、衣装:ラーマ・ラージャマウリ、プラシャンティ・ティピリネーニ。

 

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 とにかくスケールがデカい。さすがインド。大雑把だけど痛快で、冒険譚はこうでなきゃという楽しさに溢れてた。色んな目配せをせざる得ないハリウッドでは出せない能天気さと力業で作り上げたマヒシュマティ王国の絢爛さにクラクラした。

 

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アベンジャーズ エンドゲーム (2019年・米)

 サノス(ジョシュ・ブローリン)が宇宙人類の半分を一瞬で消し去って5年。敗北を喫したアベンジャーズたちに量子の世界から戻ってきたアントマンポール・ラッド)がタイムトラベルによる事態の打破を提案する。アイアンマン(ロバート・ダウニーJr.)は

残されたメンバーたちで再結集し、失った人々や仲間たちを救うべく行動を開始する。

監督:アンソニー&ジョー・ルッソ、脚本:クリストファー・マルクス、スティーヴン・マクフィーリー、製作:ケヴィン・ファイギ、撮影:トレント・オパロック、プロダクションデザイン:チャールズ・ウッド、編集:ジェフリー・フォード、マシュー・シュミット、視覚効果監修:ダン・デレウ、音楽:アラン・シルヴェストリ

 

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 少し前まではこれでMCUは卒業だぜ(入学した覚えは無いけど、結局ほぼ全作劇場で付き合ってきた…)と思っていたが、ジェームズ・ガン監督復帰で、まだしばらくは足抜け不可かなーとはなったのだけど、とりあえず今作でどのくらい区切りがつく感じなのか期待と不安の中で鑑賞。

 

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 結果としてはこれまでの総括とキャラクターへの感謝を存分に織り込もうとした気概は伝わるものの単体作品としては最終的に指パッチンで敵を全消しとかここまで積み重ねてきたマーベル映画の諸々のメッセージを否定する酷い所業な気もしたし、他にも色々と言いたい事がある、という感じで残念ながら傑作とは言えないけれど、今回ばかりはここまでやってくれたことへの感謝しかないし、これからもよろしくお願いします、という気持ちだよ。

 

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キャプテン・マーベル (2019年・米)

 1995年、ロサンゼルスのビデオショップに過去の“記憶”を失った強大な力を持つ戦士キャプテン・マーベルブリー・ラーソン)が落ちてくる。S.H.I.E.L.D.のニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)とコールソン(クラーク・グレッグ)、宇宙から彼女を追うヨン・ロッグ(ジュード・ロウ)、彼女の過去を知るマリア(ラッシャーナ・リンチ)らを巻き込んで彼女の記憶と強大な力の秘密をめぐる戦いが始まる。

監督・脚本・ストーリー:アンナ・ボーデン、ライアン・フレック、脚本・ストーリー:ジェネヴァ・ロバートソン=ドゥウォレット、ストーリー:ニコール・パールマン、メグ・レフォーヴ、製作:ケヴィン・ファイギ、撮影監督:ベン・デイヴィス、プロダクションデザイン:アンディ・ニコルソン、編集:エリオット・グレアム、デビー・バーマン、視覚効果監修:クリストファー・タウンゼント、音楽:パイナー・トプラク

 

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 冒頭のスタン・リーを追悼するマーベルのロゴから既に落涙。事前のジェームズ・ガン監督MCU復帰のニュースも相まって離れかけていた愛情がドッと戻って来た。眼光鋭いブリー・ラーソンや若々しく動くサミュおじ、90年代グランジ、全てがツボにハマりまくりで最高だった。

 

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カメラを止めるな! (2017年・日)

 全編ワンシーンワンカットゾンビ映画を撮依頼された売れない映画監督・日暮(濱津隆之)がスタッフや妻(しゃはまはるみ)、娘(真魚)を巻き込んで奮闘する姿を描く。

監督・脚本・編集:上田慎一郎、撮影:曽根剛、録音:古茂田耕吉、特殊造形・特殊メイク:下畑和秀、音楽:永井カイル。

 

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 ホラーに慣れてない客層が明らかに居心地の悪そうになるぐらい『ちゃんとした』導入部分から状況と物語をサクッと組み立てる中盤部、笑いと感動を連動させて解を与えていく終盤(解決編)、最高だった。構成と脚本の妙、このスタッフ、予算でこそ成立したんだろうと思った(という感想を鑑賞後にあげてたが、その後のブーム?というか盛り上がりが凄くて、作り手たちにとってはもちろん大成功だろうけど、個人的にはもうこの時の気分で映画を楽しめることは出来なくなってしまったなー、という感じだ)。  

 

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劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~ (2019年・日)

 北宇治高校吹奏楽部で全国大会金賞を目指す黄前久美子黒沢ともよ)や高坂麗奈安済知佳)も2年生になり、奏(雨宮天)、求(土屋神葉)ら新入生が後輩として入部してきた。そして部内にはまたも不協和音が鳴り始める…。

監督:石原立也、脚本:花田十輝、原作:武田綾乃、チーフ演出:山田尚子、キャラクターデザイン・総作画監督池田晶子総作画監督:西屋太史、楽器設定、楽器作画監督:髙橋博行、美術:篠原睦雄、3D美術:鵜ノ口穣二、撮影監督:髙尾一也、3D監督:冨坂紀宏、音楽監修:大和田雅洋、音楽:松田彬人、アニメーション制作:京都アニメーション

 

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    青春のキラキラをそのまま具現化したような透明感溢れる画面とキャラクターの輝きが到達している場所がとにかく高み過ぎる。素晴らしくよく出来た総集編だった1、2作目が濃厚だっただけにストーリーの厚みとして劣るところはあるものの、単体作品としてストーリーをギュッと詰め込みつつ、ちゃんと映画の間も意識して作られていて、さらにはこれまでの物語とキャラクターの蓄積からの地続きの面白さも当然あるので、やはり今作も名作。これ以上はマンネリになるのかもという気もするけど、きっと楽しいので全然良いし、黒沢ともよの久美子をまた見たいと思った。

 

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